リサーチ会社のネオマーケティングが行なった「喪中マナー実態調査」(全国の毎年年賀状をはがきで送る20~60代の男女500名対象)によると、「喪中時に年賀状をもらえなくてさみしかったことがあるか」との質問に、「さみしかった」と回答した人は63.0%。「喪中時に年賀状を受け取ることがマナー違反でないなら、年賀状は欲しいか」の質問には、「欲しい」が全体の55.4%を占めたほか、年代別にみると20代が70.0%、30代は57.0%、40代は50.0%、50代は46.0%、60代は54.0%と、20代の支持が最も高い結果となった。
「喪中の時、年賀状をもらって嬉しかったエピソード」の自由回答では、「関係が続いていることを自覚できたことが嬉しかった」(57歳・男性)、「親を亡くしてつらかったが、温かい言葉の内容のはがきをもらって、嬉しかった」(63歳・女性)、「年賀状でしかやりとりしていない方でも、いろいろ気にかけてくれていることが嬉しい」(40歳・男性)、「自分が法事などで忙しかったり疲れていても、友人はいつも通りいてくれるという感じがして、ほっとした」(25歳・女性)といった記述がみられ、遺族にとって励ましになったことが感じられる。
では「喪中見舞い」や「年始状」の書き方には、どういった決まりがあるのだろうか?
「喪中見舞いでは、はがきの頭に『喪中見舞い申し上げます』という題字を書き、『○○様の訃報に接し、驚きました。心よりご冥福をお祈り申し上げます』というお悔やみの言葉、そして『くれぐれもご自愛ください』といった、相手を気遣う言葉を忘れずに添えましょう。
年始状では、お祝いの言葉を控えるということが基本です。そのため、『あけましておめでとう』や『謹賀新年』という言葉はふさわしくありません。例えば、悪いことの後で幸運に向かう意味の、『一陽来復』や『晴れやかな年になりますように』など、爽やかな言葉がふさわしいでしょう。また、『いつもありがとう』といった感謝の言葉や、通常の手紙を同じように、近況などを書き加えても構いません。先方を気遣う気持ちさえあれば、あまり堅苦しく考える必要はないですよ」(市川さん)