まあ、亀梨くんのせいではないのでしょう。例えば、スポーツ番組で現場取材をする亀梨くんは、水を得た魚のようにイキイキとした清々しさがある。アスリートをリスペクトする謙虚さも伝わってきて、好印象。野球に熱中していた過去の自分を拠り所に、自分らしく仕事できている、そんな充実感が伝わってきた。
しかし、今回の亀梨くんは? 「セックスシンボル」どころか、キャラクター不明。「ジャニーズのタレントがドラマの主役をやり過ぎ」という批判をしばしば耳にします。が、もしドラマがスタートしたのならば、できるだけ「ジャニーズだからダメ」という色眼鏡をはずして見たいと、常々私は思ってきました。
いかに役柄を演じ切るか、いかに細やかに感情表現をするか。一人の役者としての表現力をフラットな視線で見てみようと、心がけてきたのだけれど。今回はその努力も徒労に終わるか……?
今後の展開でメロ(情感)とドラマ(劇的展開)を、どれくらい盛り込んでいけるでしょうか? 視聴者の感情移入の場所をどこに作り出せるのか。それがこのドラマの課題になるでしょう。