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桃の節句 年頃の女の子いなくても春の訪れを楽しむ日と祝う

 3月3日、桃の節句は、女の子のすこやかな成長を祝うものとされるが、風水では、春の訪れを楽しむ日として祝うことで開運につながるという。風水建築デザイナーのユミリーこと直居由美里さんが、この日の意味と楽しみ方を解説してくれた。

 * * *
 女の子のすこやかな成長を願うひな祭りは、五節句の一つである上巳の節句です。桃の花が咲く季節にちなんで、桃の節句とも呼ばれます。

 節句は、日本の伝統的な年中行事を行う季節の節目となる日です。5月5日は端午、7月7日は七夕、9月9日は重陽の節句です。1月の節句だけ月と日が重ならず、1月7日が人日の節句です。七草粥を食べるので七草の節句とも呼ばれます。

 ひな祭りのルーツは古代中国にあります。中国では季節の変わり目は邪気が入ってきやすい危険な時期として注意してきました。そこで、3月の最初の巳の日には、水辺で禊を行う習慣があったのです。

 これが日本に入り、宮中行事となりました。その後、川のほとりに集い、草や紙で作った人形を流して厄を祓いました。これが流し雛のルーツです。

 もともと女の子だけを対象にした節句ではないのですから、年頃の女の子がいなくても、桃の節句は春の訪れを楽しむ日として祝いましょう。季節の移り変わりに敏感になり、気持ちを新たにすることは、開運につながります。

 ひな祭りの行事食には、それぞれ意味があります。はまぐりは夫婦和合、ひしもちは健康や魔除け、ちらし寿司に使うエビは長寿につながる縁起のいい食材です。

 桃の節句が過ぎたら、ひな人形は早めに片づけましょう。「いつまでも出したままにしておくと、娘がなかなか結婚しない」といわれていますが、ひな人形は、桃の節句に飾ってこそ美しいもの。季節外れになっても放置されているひな人形に、適齢期を過ぎても結婚しない女性の運命を重ねたのでしょう。

 あせって結婚すべきではありませんが、物事にはすべてタイミングがあります。良縁を得て正しく決断できるためにも、季節の調度品は時期が過ぎたら早めに収納しましょう。季節感が乱れた部屋に暮らしているうちに、先延ばしして好機を逃すようになります。環境が人の行動や決断に及ぼす影響は私たちが考えているよりも強力です。

※女性セブン2015年3月5日号

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