スポーツ

V9時代 最下位争い常連の広島が「巨人殺し」と言われた理由

 今から50年前、読売巨人軍が9年連続日本一を続けていたころ、チーム順位はほとんどBクラスだったものの対巨人戦で強さを発揮していたのは広島カープだった。右肩のケガが原因でプロ生活をわずか3年で引退、1962年に史上最年少となる25歳で広島の打撃コーチに就任した上田利治氏が、V9巨人に広島が強かった秘密を語った。

 * * *
 僕がコーチをしていた頃の広島は5位か6位が定位置でした。でも意外と思われるかもしれませんが、巨人戦においては「巨人殺し」といわれるほど善戦していました。

 当時の巨人戦は(広島)市民球場が満員になる数少ないカード。営業的にも負けられないからエース級をぶつけるし、野手も巨人相手にどれぐらいできるかを試すために他の対戦相手に比べてハッスルしていたからです。

 一方の巨人にとって広島戦は箸休めみたいなもの。広島3連戦は2勝1敗か1勝2敗で構わないという考えで、優勝を争う中日や阪神に重心を置き、そちらにエース級をぶつけていた。だから広島は巨人に対して良い勝負ができた。まァ、息抜きでやっていた巨人と目一杯やっていた広島が互角だったという、恥ずかしい話ではあるんですけどね(笑い)。

 広島が下位をウロウロしていたのは、頑張った巨人戦の反動が次のカードに出たからでもある。広島は巨人戦のあと3連敗することが珍しくなく、鯉のぼりの季節が終わると大抵“定位置”にいました(苦笑)。

※週刊ポスト2015年4月10日号

関連記事

トピックス

和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン