国内

東京都議は年収1525万円 地方議員の報酬は浮世離れの高水準

 地方議員にとって政務活動費(議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費)は「第2の給料」と呼ばれる(東京都議は年間720万円)。そして「第3の給料」と呼ばれるのが、議会や委員会に出席した日数に応じて支払われる費用弁償。いわば交通費だが、これは東京都議会の場合、東京23区内に住む議員なら1日1万円が支払われる。都議会の会期は年間約80日のため、これだけで約80万円の収入になる。

 もちろん“本給”も破格である。都道府県議の月額報酬の平均は約80万円。47都道府県で最高額の東京都議の月額報酬は102万円。3か月分程度の期末手当(ボーナス)を加えると年収は1525万円にもなる。次点の神奈川県議の年収は1438万円(月額報酬90万円)。無投票当選者を大量輩出する見込みの前出・香川県議の年収は1200万円だ(2014年4月1日時点の数字、「全国都道府県議会議長会」の資料より本誌試算)。

 政令指定都市の市議の平均報酬月額は約77万円。それ以外の市議で約40万円、町村議は約21万円だ。

「実働日数の少なさや仕事の実態を考えると、地方議員に払われている報酬額は浮世離れした高水準です。報酬カットは当然のこと、全国に約3万4000人もいる地方議員の定数削減こそ急務といえます」(ジャーナリスト・若林亜紀氏)

 そもそも海外の先進国では、地方議員は無給もしくは実費手当支給が当たり前である。また大半の議員が専業ではないため、議会は平日の夜に開かれる国も多い(米国、スイスなど)。ましてや地方自治が浸透していない日本では、諸外国より地方議会の役割は弱いのだから、議員は完全ボランティアでもいいだろう。

※週刊ポスト2015年4月17日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト