子供の進級、進学で環境が変わるこの時期、ママたちの必需品となっているのが「ママ名刺」だ。
都内に住む主婦の森田美咲さん(仮名・35才)には5才の娘がいる。幼稚園に通う娘のママ友たちとは早速、名刺交換をした。
「ママ名刺はママたちが初めて顔を合わせた時の自己紹介、連絡先交換のために使っています。私たちママの名前、連絡先、子供の年齢や名前も書きます。趣味や特技を書いている人も結構いますよ。初対面で覚えてもらって他所のママと仲よくなるための必須アイテムです」
静岡県に住む50才の主婦、吉村陽子さんは18年前からすでにママ名刺を活用していた“ブームの先駆者”だ。
「一人娘が幼児教室に入ったときに作りました。電話番号や住所、自分の名前の下に娘の名前で“○○ママ”と入れたんです。それ以来、幼稚園から高校まで、クラスが変わるタイミングやPTAの役員になった時などに配りました。娘が中学生になった頃から、個人情報の管理が厳しくなって連絡網やクラスの名簿がなくなって不便だったので、ママ名刺が役に立ちました」
陽子さんのようにこれまでも自己紹介のためにカードを用意する人はいたが、ファッション雑誌『VERY』(光文社刊)が4年前に子育て中の母親が名刺を愛用する動きを取り上げ、販売サイトを立ち上げたことが一因となって近年ブームが巻き起こっているのだ。
名刺に入れる情報は、自分の名前と子供の名前、電話番号やメールアドレスなどの連絡先、ちょっとした趣味などが一般的で、最近ではSNSの連絡先を載せる人が増加している。東京都在住の主婦、佐々木紀子さん(仮名・36才)は新しく作った名刺を配っている最中だ。
「去年長女が幼稚園に入る前、プレ幼稚園に行ったときにあるママが名刺を配っていたんですよ。そこにはLINEのIDやフェイスブックの検索方法、裏にはQRコードがあって読み込むと電話番号と名前がそのまま登録できるようになっていて便利だなぁと思って、今年同じような名刺を作りました」
※女性セブン2015年4月30日号