ビジネス

スカイマーク再建問題でANAが警戒する「JALの影」とは

 国内航空第3位で民事再生手続き中のスカイマークをめぐって、航空行政全体を巻き込む新たな動きが起きている。支援の中心を担う投資ファンドのインテグラルと、支援企業に名乗りを上げた全日空。この動きの裏では、様々な思惑が交錯していた。ジャーナリストの須田慎一郎氏がレポートする。

 * * *
 民事再生手続き中のスカイマークを巡る、事業スポンサーの選定作業が4月下旬になって、ようやく決着を見た。具体的にはANAホールディングス(全日空)のスカイマークに対する出資が決定し、インテグラルと共に共同スポンサーとしてスカイマークの支援に動くことになったのだ。両者の出資比率は、インテグラルの50%超に対し、全日空の20%未満。

 この決着までには、水面下でインテグラルと全日空の極めて激しい綱引きがあったと見ていい。

 改めて指摘するまでもなく、需要に対して圧倒的に供給数の少ない羽田空港の発着枠は、航空会社各社にとって垂涎の的であることは間違いない。なぜならこの羽田発着枠は、普通に航空機を運航しさえすれば一枠あたり年間で20億~30億円の利益が見込めるからだ。まさに“ドル箱枠”と言っていい。そしてスカイマークは、この羽田発着枠を36枠も保有しているのだ。

 投資ファンドのインテグラルが逸早くスポンサーに名乗りをあげたのも、共同スポンサー候補に国内外から20社超の企業が集まったのも、この「36枠」があったからこそだ。

「スカイマークの企業価値とは、その『36枠』が生み出す利益ということに尽きる。それ以外には、何も無い」(大手航空会社首脳)

 さらに佐山氏は全日空を強く意識する形で、「大手航空会社の支援が無くても再建できる」と事あるごとに繰り返すなど、全日空に対して敵愾心をむき出しにしていた経緯がある。国交省関係者が指摘する。

トピックス

清水容疑者と遠藤容疑者(左・時事通信/右・Instagram)
《若手俳優また逮捕》「突然尋也君に会いたくなる」逮捕の俳優・遠藤健慎がみせた清水尋也被告との“若手俳優のアオい絆”「撮影現場で生まれた強固な連帯感」
今年80歳となったタモリ(時事通信フォト)
《やったことを忘れる…》タモリ、認知症の兆候を明かすなか故郷・福岡に40年所有した複数の不動産を次々に売却「糟糠の妻」「終活」の現在
NEWSポストセブン
陸上の世界選手権を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年9月21日、撮影/JMPA)
《秋のスポーツ観戦ファッション》皇后雅子さま、世界陸上観戦でもご一家でリンクコーデをご披露 かつてはワインレッドやオレンジなど“秋色コーデ”で魅了
NEWSポストセブン
山田美保子さんが『あんぱん』の助演男優賞をノミネート!
再登場が神回だった二宮和也、人気投票1位の阿部サダヲ、コメディーの才能を見せた大森元貴…『あんぱん』で活躍した“助演男優”たち
女性セブン
提訴された大谷翔平サイドの反撃で新たな局面を迎えた(共同通信)
大谷翔平、ハワイ別荘訴訟は新たな局面へ 米屈指の敏腕女性弁護士がサポート、戦う姿勢を見せるのは「大切な家族を守る」という強い意思の現れか
女性セブン
タレントでミュージシャンの桑野信義(HPより)
《体重58キロに激減も…》桑野信義が大腸がん乗り越え、スリムな“イケオジ”に変貌 本人が明かしていた現在の生活
NEWSポストセブン
濱田淑恵容疑者の様々な犯罪が明るみに
《2人の信者が入水自殺》「こいつも死んでました」「やばいな、宇宙の名場面!」占い師・濱田淑恵被告(63)と信者たちが笑いはしゃぐ“衝撃音声”【共謀した女性信者2人の公判】
NEWSポストセブン
雅子さまの定番コーデをチェック(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《“定番コーデ”をチェック》雅子さまと紀子さまのファッションはどこが違うのか? 帽子やジャケット、色選びにみるおふたりの“こだわり”
NEWSポストセブン
おぎやはぎ・矢作兼と石橋貴明(インスタグラムより)
《7キロくらい痩せた》石橋貴明の“病状”を明かした「おぎやはぎ」矢作兼の意図、後輩芸人が気を揉む恒例「誕生日会」開催
NEWSポストセブン
「LUNA SEA」のドラマー・真矢、妻の元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《大腸がんと脳腫瘍公表》「痩せた…」「顔認証でスマホを開くのも大変みたい」LUNA SEA真矢の実兄が明かした“病状”と元モー娘。妻・石黒彩からの“気丈な言葉”
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ハワイ別荘・泥沼訴訟を深堀り》大谷翔平が真美子さんと娘をめぐって“許せなかった一線”…原告の日本人女性は「(大谷サイドが)不法に妨害した」と主張
NEWSポストセブン
須藤被告(左)と野崎さん(右)
《紀州のドン・ファンの遺言書》元妻が「約6億5000万円ゲット」の可能性…「ゴム手袋をつけて初夜」法廷で主張されていた野崎さんとの“異様な関係性”
NEWSポストセブン