その後、ストライクを出せなかった松坂は、残ったピンの裏に書かれた指令に従うことになった。その指令というのが「僕は実は○○なんです」とカミングアウトすること。さっき霊感をカミングアウトしたばかりの松坂は「…。」横で座敷ボウリング見学につきあわされた形の役所広司も「…。」スタジオのワイプ画面からも「さっき霊感があるって言っただろ」と突っ込みモードに。
結局、松坂のカミングアウトは「エヴァンゲリオンのプラモデルを作るのが好き」という普通の話になったのであった。またしても霊感トークはスルー…。
芸能界には、不思議体験を語る人が少なくない。ペリーもかつて「霊界の宣伝マン」を自認していた丹波哲郎さんにインタビューした際、豪快に「大霊界」について語られ、圧倒された経験がある。とはいえ、『PON!』出演後の松坂が霊感について騒がれている様子もない。話題になっているのは、戦争映画初出演で、撮影前に軍事訓練も経験したことと坊主頭になったこと。若手俳優が戦争映画で一番困る「坊主頭」もまったく抵抗がなく、役所はじめ、本木雅弘、堤真一ら先輩と並んだ映画の完成会見でも、坊主頭はなんて楽なんだろう、坊主っていいですねと笑顔だった。
今後、松坂霊感トークが再び飛び出すか、またはずっと後になって「衝撃の撮影裏話」として語られるか。我々はスルーせず、記憶しておこうじゃないですか。