ビジネス

崎陽軒のシウマイ 「シュウマイ」と表記をしない理由とは

人気の崎陽軒シウマイ弁当

 1928年の発売以来、大人気の崎陽軒のシウマイ。その弁当バージョンで1954年に誕生した「シウマイ弁当」を新幹線の中で食べるのが楽しみという人も多いだろう。

「シュウマイ」じゃなくて「シウマイ」と呼ぶわけは、栃木出身だった初代社長は、独特のなまりでシュウマイのことを「シーマイ」と呼んでいた。それを聞いた、中国人の料理人に「中国語の発音に似ている」とほめられたことから、それを表記して「シウマイ」が正式な商品名になった。

「1928年、初めてシウマイを売り出してから、その製造方法はほとんど変わっていないんです。地元・横浜の人は『食べなれたこの味が嬉しい』と親子三代で買いに来るかたもいて…」と崎陽軒広報・マーケティング部の高井未希さんは「シウマイ弁当」を両手にニッコリ。

「実は、包装紙に紐がかけてあるのは、神奈川エリアで売っているお弁当だけなんです。人の手で結んでいて、きれいに速く結ぶのは経験が必要なので…。私も研修の時にたくさん練習しました」

 お弁当が特に売れるのは、春と秋の運動会シーズン。

「1日で2万個以上売れるときもあります。そんな日は、この『紐かけ』が間に合わなくて、社員総出で結ぶ、なんてこともあります」。そんなふうに崎陽軒の社員が集まるとき、必ず論争になるのが、“シウマイ弁当、どこから食べる?”。

「シウマイかご飯から食べる人が多いのですが、中にはおかずのしょうがと昆布をご飯にまぶしてから食べる人や、最初にあんずを食べてしまうという人も。食べる人の数だけ、楽しみ方があるというのも、長く愛していただける理由かもしれませんね」

 昔ながらのシウマイ(15個入り)などを買うとついてくるのが、60才の還暦を迎えた、しょうゆ入れの「ひょうちゃん」。

 当初は、ただのひょうたん型の容器だったが、漫画家の横山隆一さんが、「目鼻を描いてあげよう」と言ったことから、表情が付くように。

 2015年はひょうちゃん誕生から60周年ということで、赤いちゃんちゃんこを羽織った「還暦記念ひょうちゃん」も登場。また、ごくたまに入っている「金色のひょうちゃん」は、マニア垂涎のレアアイテム。ちなみにシウマイ弁当には入っていない。

※女性セブン2015年6月25日

関連キーワード

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(Instagramより)
〈シ◯ブ中なわけねいだろwww〉レースクイーンにグラビア…レーサム元会長と覚醒剤で逮捕された美女共犯者・奥本美穂容疑者(32)の“輝かしい経歴”と“スピリチュアルなSNS”
NEWSポストセブン
スタッフの対応に批判が殺到する事態に(Xより)
《“シュシュ女”ネット上の誹謗中傷は名誉毀損に》K-POPフェスで韓流ファンの怒りをかった女性スタッフに同情の声…運営会社は「勤務態度に不適切な点があった」
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(時事通信社/読者提供)
《動機は教育虐待》「3階建ての立派な豪邸にアパート経営も…」戸田佳孝容疑者(43)の“裕福な家庭環境”【東大前駅・無差別切りつけ】
NEWSポストセブン
未成年の少女を誘拐したうえ、わいせつな行為に及んだとして、無職・高橋光夢容疑者(22)らが逮捕(知人提供/時事通信フォト)
《10代前半少女に不同意わいせつ》「薬漬けで吐血して…」「女装してパキッてた」“トー横のパンダ”高橋光夢容疑者(22)の“危ない素顔”
NEWSポストセブン
露出を増やしつつある沢尻エリカ(時事通信フォト)
《過激な作品において魅力的な存在》沢尻エリカ、“半裸写真”公開で見えた映像作品復帰への道筋
週刊ポスト
“激太り”していた水原一平被告(AFLO/backgrid)
《またしても出頭延期》水原一平被告、気になる“妻の居場所”  昨年8月には“まさかのツーショット”も…「子どもを持ち、小さな式を挙げたい」吐露していた思い
NEWSポストセブン
初めて万博を視察された愛子さま(2025年5月9日、撮影/JMPA)
《万博ご視察ファッション》愛子さま、雅子さまの“万博コーデ”を思わせるブルーグレーのパンツスタイル
NEWSポストセブン
憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(左・時事通信社)
【東大前駅・無差別殺人未遂】「この辺りはみんなエリート。ご近所の親は大学教授、子供は旧帝大…」“教育虐待”訴える戸田佳孝容疑者(43)が育った“インテリ住宅街”
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン