「『就職採用等に伴う懇親』というのは、求人を出してもらえるように企業と交渉する席だと考えられますが、スナックや料亭で行なう必要があるとは思えない」(組合幹部)
旅費交通費の項目にはタクシーチケット代が並ぶ。〈2008 9月分タクシーチケット使用料金〉として1万2310円、3万7490円、2万2040円、10万5050円、10万8216円など高額な金額が記され、1か月で30万円近くにのぼっている。
組合側は支出内容を整理し、使途が正当かを労使交渉の場で質してきた。
「東心斎橋の同じスナックに4年間で59回・約152万円、同じ料亭には3年間で44回・約115万円が支払われていました。スナック、料亭での支出摘要に名前が入っているケースではほぼ必ず、Aの名前があった。タクシーチケットは5年間で約1600万円分、ビール券約200万円分も購入しています」(同前)
そうした中で森山による裏金問題が発覚。組合が6月1日、Aおよび法人理事長、内部監査室長に対して公開質問状を送りつける事態となった。その文面を抜粋する。
《残念なことに経営者の言動に起因する数々の不祥事が、本学の社会的評価を著しく損なわせています(中略)本学は公教育機関であり、その収入の大半を授業料と補助金に依拠しています。その使用目的は、教育・研究に資するもの以外にあってはなりません》
公開質問状にどう対応するのか学校法人に問うと、「組合に関します事項についてはお答えできません」と回答。なぜ答えられないのかと問いを重ねても「とにかく答えられない」と繰り返すだけだった。公金で助成されている学校法人として許されることではない。
※週刊ポスト2015年6月26日号