同発表会で参加者をもっとも驚かせたのは、京都の名店「菊乃井」主人村田吉弘氏が監修した8月末に全国発売される「フルグラ 黒豆きなこ味」を使った和朝食メニューだ。「卵かけごはんですわ」(村田氏)との言葉どおり、豆乳ヨーグルトと温泉卵とほんのり甘いフルグラのザクザク食感が予想以上に相性がよい。このフルグラ黒豆きなこ味は今夏、シャングリ・ラ ホテル東京の朝食ビュフェで提供される。
これまでもフルグラは、準備を含めて面倒だからと朝食を軽視してきた人たちを、朝食のある生活へ戻してきた。
「朝ごはんの準備なんてたいしたことないと思っている人は、一度、みそ汁を作って魚を焼いてみればいいんです。パン朝食にしても、家族の栄養を考えたら卵を焼いて野菜もつけたい。どんなに手早くても30分程度はかかります。子どもが成長して家を出て、旦那と2人になったら朝ごはんそのものをつくる回数が減りました。でも、フルグラを使うようになったら、5分程度で済むし楽なので朝ごはんを毎日、用意するようになりました」(50代女性)
「大学に入学して一人暮らしを始めて以来、朝ごはんは食べていませんでした。でも去年、会社の健康診断で初めて引っかかってしまって。さすがに不安になったので食生活を見直そうと、まず朝ごはんを食べることに挑戦しました。通勤途中で朝定食を食べたり、前の晩に買ったものを食べたりしていたんですが、同僚の女の子にフルグラを教えてもらって以来、毎日それです。塩分や栄養だけでなく、美味しいし腹持ちがよいですよ」(30代男性)
農林水産省の試算(2011年)によると、日本人の欠食朝食は年間約56億食、総額約1.7兆円の市場になる。スナック菓子で知られるカルビーの成長は、既成概念にとらわれない挑戦の結果である。フルグラの提案をきっかけに、眠れる市場も変化しつつある。