国際情報

ベトナム人女性「韓国軍に2晩の間何度も強姦された」と証言

 4月上旬、韓国の市民団体「平和博物館建立推進委員会」の招聘により、ベトナム戦争被害者のグエン・タン・ランさん(64)とグエン・ティ・タンさん(55)の男女2名が初訪韓を果たした。

 だが、2人の証言を報じた韓国主要メディアは皆無に等しく、大きく紙面を割いたのは韓国のリベラル紙『ハンギョレ』のみだった。勇気ある韓国紙が報じた韓国軍の蛮行の数々を在韓ジャーナリストの藤原修平氏が解説する。

 * * *
『ハンギョレ』は4月25日付の朝刊でも、韓国軍によってレイプされたベトナム人被害女性8人の証言を3ページに亘って紹介。記事は、慰安婦問題で対日強硬姿勢をとる「挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)」の現地調査を引用する形で掲載された。

 同紙に掲載されたのは、61歳から86歳の被害者8名の証言。その1人で今年80歳になるレ・ティ・ヒエウさんは「韓国人が今でも恐ろしい」と怯えた様子でこう語った。

「銃声がしたので、私は3人の子供を抱きかかえました。すると、3~4人の韓国軍兵士が家の中になだれ込み、私を捕まえて頭に銃を突きつけたのです。子供たちは庭に放り出され、私は裏の家に連れて行かれて輪姦されました。1人ずつ、順番にです」

 また同紙は、韓国軍によるレイプが「組織的に行われていたことを示す証言も得られた」としたうえで、ビンディン省郊外に住む被害者、ファム・ティ・グォンさん(64)の話を紹介した。

「私はその日、35人余りの住民とともに捕まりました。(韓国兵は)基地に連行した私たちをまず男女に分け、次に子供がいる女性や年配の女性を別の場所に移動させました。そして、子供がいない若い女性や少女を1人ずつ塹壕の中に入れたのです。

 私は1人の兵士とともに塹壕の中に押し込められました。そして、2晩に亘って何度も何度もレイプされたのです。はっきりとは覚えていませんが、日中は2回、夜は3回ぐらいだったと思います」

 韓国軍に捕虜として捕らえられたベトコン女性もまた、レイプの標的にされた。ベトナム戦争当時、韓国軍が軍用飛行場として使用していた南部のプーカット空港に連行されたファム・ティ・ハイエンさん(64)はこう証言する。

「(浴場で)身体を洗っていると、そこに兵士が入ってきました。私は力の限り抵抗しましたが、兵士に口を塞がれどうすることもできなかった。それから2か月間の拘束期間中に3回レイプされました。すべて別々の兵士です」

 韓国兵はレイプだけでなく、拘束中のハイエンさんに電気ショックによる拷問や、殴る蹴るの暴行を日常的に加えた。ハイエンさんは拷問の後遺症により、いまでも神経系統の疾患を患っているという。

※SAPIO2015年7月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン