芸能

内館牧子「ハラスメントは過剰反応も含めて描く時代」と語る

 連続ドラマ『エイジハラスメント』(テレビ朝日系・毎週木曜21時~)の放送が始まった。これは、10年間脚本業を休んでいた内館牧子さんが脚本を手掛けたことでも注目されている。

 2008年には心臓弁膜症で倒れて生死をさまよったが、執筆欲は衰え知らず。10年ぶりとなる連続ドラマに踏みきった。

「『ドクターX』(テレビ朝日系)で視聴率を取っている内山聖子ゼネラルプロデューサーに前から連ドラをやろうと言われていて。内山さんは“総務”を取り上げたいと、私は“ハラスメント”を描きたいという話をしたんです。

 それがいかなる業種の企業であれ、総務は縁の下の力持ちで、華やかではないでしょう? とかく華やかで世界を股にかけるような仕事を求めたがる若い人たちを軸に、セクハラだモラハラだマリハラだ、いろいろなハラスメントを描くことはまさに時代だと一致したんです。

 何でも“ハラだ! ハラだ!”と、過剰に反応していることもね。ドラマで最も大事なのは“時代”ということだと思う。今は、恋人がいらないという人が4 割もいるそうで、『想い出にかわるまで』(※)のように、男女の恋愛模様に胸かきむしられる“恋愛がすべて”という時代ではないのですから」

 久しぶりの連ドラ。取材当日はセットをまわり、キャストやスタッフと打ち合わせ。別の番組のスタジオにいた東山紀之が「内館先生、お久しぶりです」と挨拶にやってきて、一層賑わった。

「セットがあって女優さんがいて、スタッフが走り回る。私が書いた“ありがとう”という一言のセリフが、俳優さんの解釈や声を通すと思っていた以上の生きたものとして立ち上がってくるのは、エッセイや小説では得られない快感。

 テレビの現場は、いちばん自分が生きているときめきを感じられます。ただ、テレビはそれこそ時代を映すものだと思っているので、淘汰されるのも当然だと思っている。人の移り変わりだって時代というものですから」

※1990年に放送されたTBS系ドラマ。今井美樹演じる姉・るり子とその婚約者である高原(石田純一)。仲睦まじい2人だったが、そこに高原に思いを寄せていた妹・松下由樹が迫っていくという愛憎あふれるドロドロのストーリー。
 
※女性セブン2015年7月23日号

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