スポーツ

錦織圭で注目集まるテニスの費用 小中学生で年200~300万円

 世界ランキング4位となった錦織圭の活躍により、テニスへの注目が高まっている。錦織のように子どものころからプロを目指してテニスに取り組むには、どのくらいの費用を覚悟せねばならないのか。ノンフィクションライターの柳川悠二氏がレポートする。

 * * *
 錦織圭の活躍によって、ジュニア世代に大きな注目が集まっているのがテニスだ。小中学生は民間のテニスクラブに通うケースがほとんどで、その月謝はプライベートレッスン代を含めて3万円ほど。年間にかかる費用も約200万円から300万円とやはり高額になる。

 先日、松岡修造と日本テニス協会が12歳以下の有望選手を集めて行う合宿「修造チャレンジ」を取材する機会があった。選手に帯同していたクラブのコーチに話を聞いた。

「今、プロテニスプレーヤーを夢見ている小学生は、錦織選手も参加した修造チャレンジに選ばれることをまず目標にし、次に盛田正明テニスファンド(*注)の支援を得て、世界的エリート養成組織であるIMGアカデミー(本部・米国フロリダ州)へ留学することを視野に入れています」

【*注:ソニー創業者のひとり、盛田昭夫氏の実弟にあたる盛田正明氏は、これまで10代前半の才能に恵まれたテニス選手を発掘し、年に数名ほど、IMGアカデミーへと送り出してきた。そのうちのひとりが錦織である】

 アスリート支援財団に親たちが殺到するのも、自費でIMGに留学すれば膨大な費用がかかるからだ。

 完全な個人負担だと、年間に1000万円はかかるといわれる。だが、どんなコーチが担当するかは渡米するまでわからず、また2年の契約期間の間に、芽が出なければ強制的に帰国させられるケースもある。成功を掴めるのはほんの一握り。IMGにはゴルフのアカデミーもあり、出身者のひとりに男子ツアーで活躍するプロゴルファーの今平周吾がいる。

「当時、6人の日本人がいましたが、その後、プロになった選手はいません」(今平)

※SAPIO2015年8月号

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン