国内

心理カウンセラー「モラハラされても慌てて離婚する必要ない」

 近頃話題となっている「モラルハラスメント」。モラハラと呼ばれるそれは、果たしてどこまで理解されているのだろうか。モラハラや虐待について詳しいノンフィクション作家の黒川祥子さんと、三船美佳が高橋ジョージとの離婚裁判に証拠資料として提出した『カウンセラーが語るモラルハラスメント』著者でカウンセラーの谷本惠美さんが、もしも夫がモラハラをしたならば、どうすればいいのか話し合う。

 * * *
黒川:自分の夫が、モラハラ・パーソナリティーだったとわかったとき、妻はどうしたらいいのでしょうか。離婚しか方法はないと思いますか?

谷本:被害者が気づいたときに、“ぼくの世界”から出るか出ないか、モラハラ夫とその世界の登場人物として生きていくのか。あなたはどうする?というのが、被害者に対する私からの問いかけなんです。

黒川:DVもモラハラも気づいても、あえて何か別の理由のためにその環境にとどまる人もいるような気がするんですが…。

谷本:被害者心理というのは複雑で、被害を受けたという傷は消えないんですね。被害者の中には、今回の三船さんの報道を見ると、もう忘れたはずの苦しみが、ふわーっと浮上してきて、しんどくなるという人もいます。普通の人だったら、へーっと言って見られるニュースが、苦しくて見られない。そんな人たちには「しばらくテレビは見んとき」と言うんですが。

黒川:谷本さんのカウンセリングを受けている人で、モラハラ、モラ男と一緒に暮らし続けている方もいらっしゃいますか?

谷本:別れている人も、別れない人も両方いらっしゃいます。「モラハラだから離婚」というようなことは、私は勧めないので。その人その人の家庭の環境や事情、年齢的なものもあり、一概に言えないのです。

 離婚してしまうと生きていけないとか、ひとりで寂しくて、モラハラ以上に落ち込んでしまう人もいるんです。ですから、自分で生き方を決めない限り、慌てて離婚する必要はありませんよ、と話しています。離婚をしない選択をしながら、どうやったら楽に生きられるかというケアもしています。離婚をするとしても、私や周囲の誰かに言われたから離婚するんじゃなくて、自分で選んだという意識を持ってもらうようにカウンセリングをしているんです。

※女性セブン2015年7月23日号

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン