なぜ世界一売れるクルマが平凡未満なのか。実は日本で売られているカローラは国内専用車で、ベースはコンパクトカーのヴィッツなのだった。

 アメリカではもっとサイズが大きくて立派なカローラが売られているし、ヨーロッパやアジア向けもそれぞれ専用開発で、日本のとはまるで別物。国内では大きなカローラはイカンということで、特別にヴィッツをベースに開発し、5ナンバー枠に収めている。

 ヴィッツがベースだからダメというわけではないが、とにかく車体のデキはイマイチだ。

 一方パワーユニットは、販売の6割を占めるハイブリッドモデルでアクアと共通だが、アクアより車重がある分加速はやや鈍く、燃費も若干劣る。

 ルックスはどうか。今年3月にマイナーチェンジを受けて顔つきがアグレッシブになったが、全体のフォルムはそのままなので、特にセダンの「カローラ アクシオ」の場合、やはり平凡未満と言わざるを得ない。

■清水草一:編集者を経て、フリーライターに。「自動車を明るく楽しく論じる」がモットーの53歳。現在、フェラーリ・458イタリア、BMW・335iカブリオレ、トヨタ・アクアを所有。日本文藝家協会会員。

※週刊ポスト2015年7月31日号

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