投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が9月21日~9月25日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円は伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)は16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決定した。FOMC会合直前の段階で金利据え置き予想が大勢を占めていたが、声明内容やイエレンFRB議長の会見内容は「予想よりもハト派的」との声が聞かれている。
次回のFOMC会合は10月27-28日に開催されるが、ここでの利上げ決定を予想している市場関係者は少数にとどまる。現時点では利上げ開始は12月になるとの見方がコンセンサスになっており、年内利上げなしの予想も増えている。
9月のFOMC会合でも政策金利は据え置きとなったことで、米国景気の順調な回復や持続的な成長に対する懐疑的な見方が一部で浮上している。年内利上げの可能性は残されているものの、リスク選好的なドル買いが大きく広がる状況ではないとみられる。
【米国内総生産(GDP)確定値】(25日)
8月27日に発表された米4-6月期国内総生産(GDP)改定値は、年率換算で前期比+3.7%となり、速報値+2.3%から大幅に上方修正された。利上げ見送りとなったことで25日に発表される4-6月期GDP確定値が上方修正された場合、早期利上げ観測が広がる可能性がある。
ただし、改定値から変更ない場合、利上げ先送りの判断は妥当との見方が広がり、早期利上げを想定したリスク選好的なドル買いが大きく広がる可能性は低いとみられる。
9月21日-25日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。