ライフ

ラズウェル細木さん カツカレーの上手な食べ方について語る

「カレー」と「とんかつ」と言えば、どちらも嫌いな人を探すのが難しい日本の国民食だが、それを合わせてしまったのがご存知「カツカレー」。どうしてカツカレーはあんなにも人を魅了してしまうのか? 『酒のほそ道』(日本文芸社刊)、『う』(講談社刊)など酒と食に通じた作品を多数発表している漫画家のラズウェル細木さんが、カツカレーの魅力を熱く語る。

 * * *
 カツカレーって、本当に不思議。カレーもカツも単品だと「普段の食べ物」なのに、合わさると一気にご馳走になる。「ハレの食べ物」だって気がしますよね。小学校高学年の頃、地元の山形県米沢市のレストランで目を輝かせて食べたのが初めてでした。「こんな高級なもの、食べていいの?」ってくらいの気持ち。だからなのか、カツカレーを目の前にすると、あの頃のワクワク感が甦ってくるんです。

 早稲田大学に通っていた頃の『三品食堂』という店も忘れられない。その店ではカツ、カレー、牛めしの3つを組み合わせた『ミックス』というメニューを出すんですが、これが貧乏学生だった僕の憧れでした。500円くらいだったかな、ちょっとお金が入ると食べにいって、本当に幸せな気持ちになれた。

 あとで「止めとけばよかった」って後悔するのはわかってるのに。それほど魅力がある。カツカレーが食べたいって思えるかどうかは、もしかしたら「男の元気のバロメーター」かもしれません。

 一方で、カツカレーは失敗したくないときの“保険”という一面もある。海の家、スキー場、イベント会場など、「たいして美味しいものは食べられないだろう」って諦めている場所でも、一定以上の満足感が得られる(笑い)。カツが冷えてても、カレーがイマイチでも、それなりに楽しめる。男にとって「高嶺の花」でもあり、「安心できる女房」でもあるんだから、そりゃ魅力的ですよ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
焼損遺体遺棄を受けて、栃木県警の捜査一課が捜査を進めている
「両手には結束バンド、顔には粘着テープが……」「電波も届かない山奥」栃木県・全身焼損死体遺棄 第一発見者は「マネキンのようなものが燃えている」
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン