『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラーを29年間務めた関根勤氏は毎週、放送終了後に『新宿中村屋』を訪れていた。
「『いいとも!』のレギュラーになった頃、スタジオで観覧する若い女性たちに千葉真一さんや輪島功一さんのものまねをしても伝わらず、自分の居場所がないと感じていました。でも『中村屋』さんの美味しいカレーが、落ち込んだ気持ちを忘れさせてくれたんです」(関根氏)
司会のタモリとともに同店を訪れることもあった。
「カレー好きで知られるタモリさんも『うまいね~』と絶賛していました。スパイスや食材、すべてがゴージャスなんですよね。いつ食べても、同じ感動を味わえる。食べながら、その日の番組を振り返ることはなく、くだらない話ばかりしてました。
僕がある時、『小学生の頃、家庭教師が壇蜜みたいにセクシーな人で〈頑張ったら、ホッペにチューしてあげる〉とエロで導かれたら、東大に受かったと思うんですよ』と真面目に語ったら、タモリさんに『無理だよ。エロいことしか考えなくなるから』と笑われました(笑い)」(同前)
昭和2年に日本初の純印度式カリーを販売した『中村屋』は、素材にこだわってきた。現在、玉ねぎは淡路産や丹後産で、鶏は契約農家に飼育方法を指定するなど厳選した素材を使用。江戸時代に徳川家が好んでいた最高級米「白目米」も毎年、期間限定で提供している。
●新宿中村屋
【住所】東京都新宿区新宿3-26-13新宿中村屋ビルB2F
【営業時間】月~木:11時~22時/金・土・祝前日:11時~22時半
【定休日】元日
撮影■岩本朗
※週刊ポスト2015年10月9日号