ライフ

油はバランスを考えて摂取が大切 オメガ3・6・9の推奨割合

 日本人には「油は健康によくない」という誤解をもっている人が少なくない。しかし油は脳の栄養源にもなり、完全に絶つと働きが鈍くなるので必要な栄養だ。とはいえ、よく言われる植物油なら安心と思うのも間違っており、動物性の油のほうが血管を傷つけないという報告もある。そこで長野県の諏訪中央病院名誉院長・鎌田實医師が、どんな油が質の良い油なのかについて解説する。

 * * *
 いい油とはなんだろうか。やや専門的になるが、不飽和脂肪酸のなかのオメガ3という種類の油が、血管の健康にはいいと言われている。青背魚に豊富に含まれるDHAやEPA。エゴマ油、アマニ油、クルミだ。植物油の中にも抜群に血液サラサラのいい油がある。
 
 オメガ3の油の効用は、コレステロールや中性脂肪を下げ、高血圧や脂質異常症などを予防し、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを下げると知られている。

 また、魚のDHAなどをよく摂る人はうつ症状が少ない、アマニ油で認知症にもなりにくくなる、といった期待もされている。オメガ3は頭にもいいのだ。さらに、黄斑変性症という目の病気の予防や、花粉症やアトピー性皮膚炎のアレルギー反応を抑えるなど、うれしいことばかりだ。

 海のない長野県ではかつて、新鮮な魚からいい油を摂るのは容易ではなかったが、オメガ3を含むクルミを食べる食文化があり、いい油を摂ることができた。昔ながらの知恵である。

 ならば、すべてオメガ3の油にすればいいではないか、と考えがちだが、これも間違いだ。不飽和脂肪酸のなかに、もうひとつオメガ6という油がある。実は、この油も体にとって必要な脂質なのだが、オメガ3とはまったく違う性質を持っており、摂りすぎると血液をベタベタにしてしまう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
日曜劇場『キャスター』で主演を務める俳優の阿部寛
阿部寛、小泉今日子、中井貴一、内野聖陽…今春ドラマで「アラ還の主演俳優がそろい踏み」のなぜ?
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
「ガイコツが真っ黒こげで…こんな残虐なこと、人間じゃない」岡崎彩咲陽さんの遺体にあった“異常な形跡”と白井秀征容疑者が母親と交わした“不穏なメッセージ” 〈押し入れ開けた?〉【川崎ストーカー死体遺棄】
NEWSポストセブン
赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者からはおびただしい数の着信が_(本人SNS/親族提供)
《川崎ストーカー死体遺棄》「おばちゃん、ヒデが家の近くにいるから怖い。すぐに来て」20歳被害女性の親族が証言する白井秀征容疑者(27)の“あまりに執念深いストーカー行為”
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン