芸能

『5→9』プロデューサー 今後月9は王道胸キュン路線を進む

 主演の石原さとみと山下智久が共演した月9ドラマ『5→9 ~私に恋したお坊さん~』(フジテレビ系、毎週月曜日夜9時)は、アラサーの女の子とイケメン僧侶とのラブコメディーだ。いわば“月9の王道”といえるような恋愛ドラマとなっているこのドラマの裏側について、後藤博幸プロデューサーに話を聞いた。

──主演の石原さとみさんは山下智久さんと、今回が初共演だそうですが、この2人をキャスティングした理由は?

後藤:初共演とは知らなくて、純粋に桜庭潤子という役と星川高嶺という役は誰がいいかなと思ったら、ベストだったのが石原さんと山下さんだったということです。それがたまたま初共演だったというだけなんですけど、やはり王道感がありつつも新鮮さがあるキャスティングになったと思います。

──原作漫画の作者・相原実貴さんも、石原さとみさんをイメージして描いていたそうですね。

後藤:そうなんですよね。実はそれも知らなくて、ドラマ化の話を進めていくうちに、そうだと判明しました。

──山下さんはご自身で「ぼくの役は変わった役」とおっしゃっていましたが、なぜ、彼は変な役が多いのでしょう。

後藤:どうしてでしょうねえ…。個人的には少女漫画の王子様役がハマりそうな俳優さんだと思うんですが、おそらくテレビドラマではそういう役はやられてないですよね。

──山下さんは、今回も東大でインド哲学を学んだ僧侶というかなり変わった役ですね。

後藤:いわゆる個性派と呼ばれるような、クセのある俳優さんが演じたら、ものすごく難しいキャラクターに見えてしまって、視聴者もなかなか共感できないんじゃないかと思います。でも、ソフトで王子様的なビジュアルを持っている山下さんがこの役をやることで、ギリギリ成立する。あまりにも突拍子もない行動をとる役なので、愛されなくなるリスクがあるキャラクターなんですよ。でも、山下さんが演じれば、ただ単におかしな人ではなく、突拍子もない行動の裏側にあるピュアな気持ちを描けるんじゃないかと。

── 一方の石原さんといえば『失恋ショコラティエ』のように、小悪魔的な役のイメージも強いですが、今回はまた違った感じの役どころ。

後藤:都電荒川線のある駅から徒歩20分のところの公団に住んでいるという設定で。それで英語だけはすごく話せるという役どころ。どちらかといえば普通の女の子なんだけど、山下さんが演じるイケメン僧侶にプロポーズされる。正直いって、イケメンに迫られて嫌な気持ちにはなかなかならないと思うんですよ。しかも山下さんですからね。視聴者の女性には、どうか石原さんと自分を置き換えて、王子様のような男性から迫られる気持ちを味わってほしいなと思います。

──後藤さんは以前、月9の枠で『極悪がんぼ』を手がけられています。当時と現在で、月9に対する意識に違いなどはありますか?

後藤:『極悪がんぼ』をやっていた時期は、ちょっと月9を変えようという動きがあったんです。いわゆる「月9ブランド」に縛られない作品を作っていこう、っていう。でも、今はやっぱり月9は月9らしい作品をやったほうがいいんじゃないかという流れになっています。今年の7月クールの『恋仲』もまさにそうですね。なので、月9というのは王道の“胸キュン”ものの方向に進んでいくんじゃないかなと思います。

──『5→9 ~私に恋したお坊さん~』は“ラブコメ”と打ち出されていますが、昔からイメージされている月9の作り方をするということでしょうか?

後藤:月9らしさを保ちしつつ、今らしさは入れたいと思いますね。

──今らしさとは?

後藤:それこそ僧侶との恋愛というのは、ある意味今らしい部分ですよね。お坊さんに関するバラエティー番組なんかもあって、ちょうど興味が持たれている時期なので。その他の登場人物についても、今っぽい要素が入っているので、注目してほしいですね。

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン