「飯島さんは三木谷さんを、自社の利益のために国を利用しようとする経営者と決めつけているのでしょう。一昨年、薬のネット販売規制を巡って三木谷さんが政府の判断に反発し、産業競争力会議を辞任しようとする騒動(※注)があったが、それ以降、三木谷さんに批判的になったように感じる」

【※注/2013年11月、政府が一般用医薬品のインターネット販売を巡り、一部を規制する薬事法改正案を閣議決定した。一方、全面解禁を求める三木谷氏は「時代錯誤だ」と猛反発。産業競争力会議議員を辞任する考えを示したが、最終的に辞任はしなかった】

 今回のコラムが出た後、飯島氏は三木谷氏に近いメディア関係者から、「記事を撤回する気はないのか」と打診されたという。だが、飯島氏はそれを断わり、「“むしろ徹底的に争ってもいい”という姿勢だったらしく、仲裁を持ちかけたメディア関係者も断念したようだ」(事情を知る関係者)という。

 楽天は「提訴の意向」について、「そのような事実はございません」(広報部)と回答したが、両者の溝が現在も全く埋まっていないことは間違いない。

 かたや「官邸のラスプーチン」と呼ばれた策士、かたや経団連を「ガラパゴス」と呼んで退会届を叩きつけ、新経済連盟を立ち上げた「IT財界の総理大臣」。いずれも「ケンカ屋」として鳴らした2人だけに、安倍首相も頭が痛い?

※週刊ポスト2015年11月13日号

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