女性についての発言や振る舞いは気を付けないと、すぐに“差別”“セクハラ”といわれる時代だ。
11月8日放送の「サンデーモーニング」(TBS系)の人気コーナー「週刊御意見番」では野球評論家の張本勲氏(75)が、卓球の女子ワールドカップで準優勝した石川佳純(22)を「ちょっと甘いけど、女性だから“あっぱれ!”あげましょ。2番目は私、あげないんだけどね」と“張本節”で称賛した。なおも「女性だから」を強調する張本氏にコメンテーターの谷口真由美・大阪国際大学准教授(ジェンダー法)が笑顔で「喝!」を入れた。
番組は終始和やかなムードだったが、張本氏の発言がネットニュースで報じられると批判が殺到。ネット上の名もなきフェミニストたちが「これは女性差別だ」「張本老害」などと騒ぎ立てたのだ。
張本氏に同情的な男性は少なくない。50代の男性会社員は、「最近は何をいっても女性差別になる」とため息をつく。
「今は会社では部下に『彼氏はいるの?』『結婚まだ?』はおろか、『妊娠おめでとう』という祝言でさえ『妊娠できない女性が傷つく』と責められることがある。なにかいわれるんじゃないかと思うと話しかけづらいですよ……」
そもそも当の石川が「女だからってバカにしないで!“あっぱれ”を撤回して」と訴えたわけではない。石川のマネジメント事務所は「特にコメントをする案件ではないかと思われます」としている。
ネット社会では騒ぎ立てるのは当事者ではなく無関係の「第三者」だと指摘するのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。
「今のネット社会には、当事者でも被害者でもないのに、誰かを叩く材料はないかと血眼で探している“怒りの代理人”がたくさんいます。昔気質で、歯に衣着せぬ発言が多い張本さんは“叩く”ための格好のターゲットですよ」
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