国内

3才女児顔面熱湯放置死事件 虐待理由は「元夫に似てるから」

 現場に慣れているはずの捜査員も思わず顔を背けた。3才の次女・羽月ちゃんの体はやせ細り、顔は焼けただれていた。鼻から目、口元に直径10cmのやけどが広がり、皮はベロンと剥がれている。布団の上に仰向けで横たわる羽月ちゃんから少し離れたところで、母親はただ、長女を膝の上に抱いて座っていた。

「起きたら娘が冷たくなっていた」

 通報があったのは1月9日午前11時20分頃。警察が駆けつけた時、すでに羽月ちゃんは息を引き取っていた。

 埼玉県警は母親の藤本彩香容疑者(22才)と内縁の夫・大河原優樹容疑者(24才)を保護責任者遺棄の疑いで逮捕した。羽月ちゃんの体には10か所を超える傷があり、自宅アパートの押し入れからは、ペットをつなぐリードのようなものと、それをくくりつける金具も発見されたという。

「死因はわからないが、日常的に虐待を受けていたようだ。充分な食事も与えられていなかった」(捜査関係者)

 羽月ちゃんは2012年8月、彩香容疑者の次女として生まれた。

「彩香は18才の時に最初の結婚をしたけど、下の子(羽月ちゃん)を妊娠中に相当モメて離婚。父親は羽月ちゃんの顔も見たことないはず。それから2人の娘と彩香のお母さんと弟の5人で暮らしてました」(彩香容疑者の知人)

 しかし昨年5月、彩香容疑者は自ら母親と暮らす自宅を出る。新たな恋人と同棲するために。

「あの時、娘たちを連れて行かなければ…。彩香はすぐに彼の子を妊娠しました。その頃から特に、羽月ちゃんばかりに冷たくあたる感じがあったんです」(前出・知人)

 警察騒動も数度あった。

「深夜0時、小さい子供が玄関先に出されている」「子供が室内で激しく泣き続けている」という虐待を疑う通報もあった。

「言うことを聞かないからと暗いトイレに閉じ込めることもたびたびあったそうです。みんなで集まっているときに羽月ちゃんの食べ方が汚いといきなりビンタしたこともありました。羽月ちゃん、なにかあると母親の表情をビクビクとうかがうんです。それにズザザザッと転んでも泣くこともしない。無表情なんです」(前出・知人)

 秋口から虐待はエスカレート。近所で羽月ちゃんの姿は見かけられなくなった。代わりにやまない泣き声とドスンドスンという音が続いた。

「この頃、彩香容疑者と内縁夫はLINEで『帰ったら(虐待を)やろう』と相談しあうこともあった。そして、ふたりは凶行に走る。その理由が“羽月ちゃんが元夫に似ているからムカツク”というんです。それでわが子の顔に熱湯をかけるなんて鬼ですよ」(前出・捜査関係者)

※女性セブン2016年2月4日号

トピックス

安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段通りの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
兵庫県知事選挙が告示され、第一声を上げる政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏。2024年10月31日(時事通信フォト)
《名誉毀損で異例逮捕》NHK党・立花孝志容疑者は「NHKをぶっ壊す」で政界進出後、なぜ“デマゴーグ”となったのか?臨床心理士が分析
NEWSポストセブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
昨年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーの渡邊渚さん
「今この瞬間を感じる」──PTSDを乗り越えた渡邊渚さんが綴る「ひたむきに刺し子」の効果
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
「秋らしいブラウンコーデも素敵」皇后雅子さま、ワントーンコーデに取り入れたのは30年以上ご愛用の「フェラガモのバッグ」
NEWSポストセブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン
クマによる被害が相次いでいる(getty images/「クマダス」より)
「胃の内容物の多くは人肉だった」「(遺体に)餌として喰われた痕跡が確認」十和利山熊襲撃事件、人間の味を覚えた“複数”のツキノワグマが起こした惨劇《本州最悪の被害》
NEWSポストセブン
近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン