国内

招き猫発祥地争い 浅草・今戸神社と世田谷・豪徳寺が主張中

招き猫発祥の地の一つ浅草の『今戸神社』

 飼い犬と飼い猫の数が大逆転しようという空前の猫ブームが到来している今、“猫”を巡ってある騒動が起きていた。東京・浅草の『今戸神社』vs世田谷の『豪徳寺』。両者が「“招き猫”発祥の地」の座を奪いあっているのだ。

 「どっちが本当なの!?」…猫ブームにあやかって、本家本元の「招き猫」に当せんを祈願したいという宝くじファンからの問い合わせに、本誌取材班は立ち上がった。

 まず、今戸神社。50cmほどある大きな2匹の招き猫が目を引く。特徴的な丸い形の絵馬は円結び=縁結びをかけていて、婚活パワースポットとしても注目を集める。神主の市野智絵さんに「招き猫発祥」の由来を聞いた。

「江戸時代のことです。神社の近くに住んでいた老婆が貧しさのあまり飼い猫を手放しました。その夜、夢枕に猫が現れ“手招きしている自分をかたどった粘土人形を作れ”とお告げがあった。言われた通り人形を作って浅草寺の参道で売ると大ヒット。老婆は裕福になり猫も帰ってきた。その老婆が通っていたことから今戸神社が発祥地と知られるようになったんです」

 一方、豪徳寺。大小さまざま数百数千の招き猫が並ぶただならぬ雰囲気の境内。ここの招き猫は滋賀県彦根市のキャラクター・ひこにゃんのモデルとなっていることでも知られる。

「彦根藩第2代藩主の井伊直孝が鷹狩りの最中に突然の豪雨に見舞われ、豪徳寺前の大木で雨宿りしていました。そのとき寺で飼っていた“たま”という名の白い猫に手招きされたので近づいたところ、直後にその大木に落雷した。九死に一生を得て、“たま”をかたどった『招福猫児』が作られた。こうして招き猫ができたのです」(豪徳寺関係者)

 なるほど、どちらの話も思わずうなずいてしまう。そこで「宝くじのご利益」を調査。なんと今戸神社は億当せんが続出。近隣の宝くじ売り場からも、多くの販売員が当せん祈願に訪れているという。

「昨年、境内で60代の女性に突然“1億円当たりました。ありがとうございます”と声をかけられました。その前にも60代の会社経営者のかたでしたが、今戸神社の招き猫を購入したら1億円当せんしたということもありました」(前出・市野さん)

 豪徳寺は招き猫を購入してから宝くじを買い、当せんしたという報告が後を絶たない。招き猫は1月に奉納されるが、今年も宝くじに当せんしたという奉納が多かった。

「この1月にどうしてもお布施をしたいと年配の男性から連絡がありました。お気持ちだけとお話ししても頑としてゆずらない。なんでも“招き猫さまに願掛けして宝くじを購入し、当たったら必ず1割を奉納します”と固く約束したそうなんです。細かくは言えませんが数百万円以上の当せんだったそうです」(前出・豪徳寺関係者)

 宝くじに関していえば、億当せんは今戸神社に軍配、当せん数は豪徳寺、といったところか。

 1等・前後賞合わせて6億円が当たるグリーンジャンボ宝くじは3月18日まで発売中。『今戸神社』と『豪徳寺』両方でお参りしてから購入すれば、ダブルの“招き猫パワー”で高額当せんの可能性も倍増かも。

※女性セブン2016年3月17日号

関連記事

トピックス

9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン