◆日本を蔑めば褒められる
李朝500余年で培われた侮日観を背景にして、戦後に反日教育が盛んになると、幼い子供まで「日本をいくらバカにしても構わない」と思うようになった。
たとえば2005年に韓国の小中学生が竹島問題をテーマに作成したポスターの展示会では、韓国を模したウサギがお尻から日本列島の形をした大便をするイラストや、日の丸が描かれたトイレットペーパーを燃やす絵など、明らかに日本を侮蔑する作品があふれた。韓国ではこうしたポスターを作った子供が親や先生から「よくやった」「奇抜なアイデアだ」と褒められるのだ。
侮日=民族の誇りであり、韓国のアイデンティティであるがゆえ、日本蔑視は決して消えない。個人的には親日でも、こと歴史問題や慰安婦問題が絡むと侮日意識が唐突に蘇り、同じ人間が反日となる。一人の人間に親日と反日が同居するのが韓国人の複雑さだ。
今後も日韓関係は予断を許さない。日本ではあまり報じられないが、多くの韓国人は昨年末の日韓合意に反発し、世論は反日で沸騰している。今後も慰安婦の世界遺産登録など、韓国の反日行動が続くだろう。
日本は歴史に基づく韓国の日本蔑視を十分に理解して、韓国と向き合う必要がある。中途半端な理解で深入りすれば、日本が受ける傷が大きくなるばかりだ。
※SAPIO2016年7月号