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熊に遭遇時の対策 「走って逃げる」「死んだふり」は厳禁

熊から逃げるにはどうしたらいいのか?

 秋田県鹿角市十和田大湯の山林で「連続殺人」が止まらない。6月10日、自営業・鈴木ツワさん(74才)の遺体が発見された。周辺では5月下旬から熊の襲撃による死亡事件が相次いでおり、鈴木さんが4人目の犠牲者となる。

 これから夏の行楽シーズンを控え、熊に出会う機会がますます増加するが、絶対に避けるべき行為は、「走って逃げる」だ。

「熊には逃げるものを追いかける習性があります。しかも熊は最高時速50kmで走るので、人間の足で一目散に逃げてもあっという間に追いつかれて、鋭い爪で背中を一撃されておしまいです。絶対に背中を見せて走って逃げてはいけません」(日本クマネットワーク代表の大井徹さん)

 熊対策としてよく指摘される「死んだふり」はまったくの逆効果だ。無抵抗で地面に横たわったら、熊に急所を襲われて致命傷になる。熊は死肉も食べるので、本当に“死体”と勘違いされて、補食される恐れもある。

 突然の遭遇にパニックになり、大声で叫んだり悲鳴を上げることもNGだ。

「突然の出会いにびっくりするのは熊も同じで、人間が熊を恐れるように、熊も人間が怖いんです。それなのに大声でわめくと熊もパニックに陥り、自分の身を守るため本能的に人間に襲いかかってくる。慌てる気持ちはわかりますが、熊の出方をよく観察することが重要です」(大井代表)

 山で子熊を見かけたら要注意だ。子熊の近くには必ず母熊がいる。愛らしい子熊を見かけた人間が「カワイイ~」と近づけば、母熊が“外敵”からわが子を守るため、命懸けで突進してくる。子熊は大人の熊よりも不用意に近づいてはいけない。

 では、実際に熊に出会ったらどうすべきか。熊が人間に気づいていなかったり、無視していたら、まずは静かにその場を離れればいい。熊がゆっくりと近づいて来る場合は、こちらが「人間」であることを知らせたい。

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