都内在住の会社員・篠崎太氏(仮名・49)は30年来の友人の扱いに困っている。その友人は酒に酔うと「俺の場合」、「俺だったら」と自慢話を始める。辟易としているが、共通の友人も多いため、できれば関係を悪化させず、悪癖だけを治したいという。精神科医で京都大学非常勤講師の片田珠美氏の指摘である。
「自慢話が多い人は、自己愛と称賛欲求の強い人です。その一方で、現実には周囲からの客観的評価は自己評価ほど高くないため、欲求不満や怒りを抱えている人が多い。
自身を客観視できない彼らには、『一般化』で、自分の行為に気づかせるしかありません。“一般論として”という枕詞を付け、“本当に凄い人は自慢しないよね”と間接的に諭す方法をお勧めします」
友人に会うのが面倒なら、「家計が大変で、嫁から飲みに行かないでといわれている」など、他者のせいにする「他責的ないい訳」による拒絶が有効だという。
※週刊ポスト2016年7月1日号