ビジネス

かんなのプロが作ったコンパクトな高級鰹節削り器

「台屋の鰹節削り器」(別注青紙×ウォルナット 1万5120円)

 かつては各家庭に欠かせない存在だった、箱型の鰹節削り器。鰹節を削る、あのカシャッ、カシャッという音は、想像しただけで食欲を刺激するが、従来の鰹節削り器は、床に座る生活の中で生まれた道具だという。だが、現代の椅子生活には大きすぎて使いづらくなってしまい、やがてはキッチンの奥深くにしまいこまれるようになり、あまり使われなくなった。

「それなら、すぐ使えるところに置けるよう、コンパクトにしようと思ったんです」

 そう言うのは、新潟県三条市で1946年の創業以来、大工道具の鉋台を作り続けている「山谷製作所」専務の山谷俊輔さん(以下、「」内同)。

「以前は、鰹節削り器用の鉋部分のみを製造していましたが、2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたのをきっかけに、箱の部分を含め、自社製品としての鰹節削り器を作り始めました」

 それが、2014年に誕生した「台屋の鰹節削り器」(別注青紙×ウォルナット 刃:4.8cm 箱:幅8cm×高さ5.8cm×長さ24.7cm 重さ680g 1万5120円)だ。

 引き出し式ではなく、シンプルな箱型にして、高さを半分に修正。鰹節を削る要の“鉋刃”に使う鋼は高品質の“SK材”と“青紙”の2種類を使用している。

 ちなみに、青紙というのは、高品質ながら安価なSK材(炭素工具鋼鋼材)から不純物を取り除くなどして耐摩耗性を大幅に高めた高級鋼。これを、打ち刃物の産地・新潟県与板町の業者に特別注文して鉋刃に仕上げたものが、「別注青紙」だ。

 そして鉋台には、数年間使用して乾燥しても変形しにくい白樫を使用。そこに、鉋刃を仕込んで鰹節削りに適した鉋に仕上げている。

「どの商品も必ず試し削りをして、実際に削った鰹節を入れて出荷しているので、ご家庭では、鉋刃の調整をしなくても、すぐにヒラヒラの鰹節が削り始められるんです。テーブルで食事をしながら、その場で必要な分だけ削って、料理に添えてほしいですね」

※女性セブン2016年7月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン
高羽悟さんが向き合った「殺された妻の血痕の拭き取り」とは
「なんで自分が…」名古屋主婦殺人事件の遺族が「殺された妻の血痕」を拭き取り続けた年末年始の4日間…警察から「清掃業者も紹介してもらえず」の事情
(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
熱を帯びる「愛子天皇待望論」、オンライン署名は24才のお誕生日を節目に急増 過去に「愛子天皇は否定していない」と発言している高市早苗首相はどう動くのか 
女性セブン
「台湾有事」よりも先に「尖閣有事」が起きる可能性も(習近平氏/時事通信フォト)
《台湾有事より切迫》日中緊迫のなかで見逃せない「尖閣諸島」情勢 中国が台湾への軍事侵攻を考えるのであれば、「まず尖閣、そして南西諸島を制圧」の事態も視野
週刊ポスト
盟友・市川猿之助(左)へ三谷幸喜氏からのエールか(時事通信フォト)
三谷幸喜氏から盟友・市川猿之助へのエールか 新作「三谷かぶき」の最後に猿之助が好きな曲『POP STAR』で出演者が踊った意味を深読みする
週刊ポスト
ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
今年6月に行われたソウル中心部でのデモの様子(共同通信社)
《韓国・過激なプラカードで反中》「習近平アウト」「中国共産党を拒否せよ!」20〜30代の「愛国青年」が集結する“China Out!デモ”の実態
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《自宅でしっぽりオフシーズン》大谷翔平と真美子さんが愛する“ケータリング寿司” 世界的シェフに見出す理想の夫婦像
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
NEWSポストセブン