5月場所中に両国国技館の地下通路で、床山・Kと再び本誌記者が会話を交わした際、その顔色は変わっていた。
「貴が(理事長選に)負けて、そりゃあ大変だよ。協会が(元顧問と床山の)“ダブルK”をパージしにかかってるな。(K・元顧問の)次は、オレも追放されそうだよ」
協会は八角理事長の下、年明けから元顧問・K氏がかかわった不透明な資金の流れの全容を明らかにすべく、公認会計士と弁護士に依頼して調査を進めていた。
「元顧問・K氏が関わったとされる資金の流れは複雑で、全容解明にはK氏に近い人物の証言が重要だった。床山・Kも協会サイドによる調査の対象となっているはずだが、そうした中で死んでしまった。全容解明は遠のいたというしかないだろう」(協会関係者)
騒動渦中でのキーマンの死について、床山・Kが所属していた東関部屋の東関親方(元幕内・潮丸)は、
「何もしゃべるなといわれてます。遺族の意思です」
と口を噤(つぐ)んだ。そして床山・Kの実父を直撃しても、
「急だったこともある。何から手をつけていいか分からないし、遺書も残っていないから詳しいことはいえない。今は勘弁してください」
と答えるのみだった。