芸能

松田聖子論 好きでも嫌いでもないがいつの間にか洗脳される

好きでも嫌いでもないのになぜか気になる松田聖子

 松田聖子の今年のコンサートは、通算50枚目のアルバム『Shining Star』を引っ提げた記念すべきツアー。しかもこのアルバムの制作には、松本隆や呉田軽穂(松任谷由実)、中田ヤスタカなど、1980年代から現在までの、日本のヒットメーカーが名を連ねている。

「彼女のことは好きでも嫌いでもないんですが、でも松田聖子のことをすごく知っているんです」

 と言うのは、エッセイストの斎藤由香さん(54才)。3月生まれの聖子より、誕生日が1か月遅く、1学年違いだ。1980年に聖子が18才でデビューして以降、彼女の生き方が目に飛び込んできたと話す。

「彼女が『裸足の季節』でデビューして、トレードマークだった聖子ちゃんカットが大流行して、まわりがみんな聖子ちゃんカットになりました。次に松田聖子がショートヘアにすると、周りはみんなショートカットになる。いやでも私の生活に入ってきていました」(斎藤さん)

 1985年1月、交際していた郷ひろみ(60才)と「生まれ変わったら一緒になりたい」と涙ながらに記者会見しているのも、「見たい」と思っていたわけじゃないけれど、どこを回してもテレビに映っているので目に入ってきた。「へぇ~」と思っていたら、そのわずか3週間後には神田正輝(65才)と交際宣言し、しかもその4か月後の6月には盛大な結婚式を挙げた。

 これもまた見たいわけではなかったけれど、テレビをつけたらその話題ばかりだったので、と斎藤さんは苦笑する。そして1986年10月には、長女・沙也加(29才)を出産し、日本中を沸かせた。

「そのころ、私はちょうど新入社員として会社に就職した直後。私の父は作家(北杜夫氏)で躁鬱病のドタバタがありましたから、人間がまともに生きるのはサラリーマンがいちばんと強く考えていたんです。

 でもその時に松田聖子は、芸能界という不安定な世界にいながら、女性の憧れというか、一生に一度の大きな決断で安定の象徴と思われていた結婚を、劇的な離別会見の後にさらりとしてしまうんです。白い馬に乗った王子様は、松田聖子には来て、私たちには来ない、そんな思いにさせられましたね」

 当時は男女雇用機会均等法が施行されたばかり。結婚か仕事か、女性は二者択一を迫られる時代だった。斎藤さんが続ける。

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン