三好氏も安易なインプラントに警鐘を鳴らす立場だ。
「インプラント治療は歯医者の敗北である、という言葉をご存じですか? 患者の歯を守れなかったからインプラントになるわけですから、“自分はインプラントがうまい”と自慢している歯科医は根本的に間違えている。
本来は歯を残すための、根管治療などが評価されるべきですよね。私は最後の手段としてインプラント手術を行なうこともありますが、まず歯を残すことに全力を尽くします。患者さんも気づいてほしいんですが、一般的な医療で安さを競うのは異常ですよね。美容整形とインプラントぐらいでしょう。
そういうメンタリティの歯医者に手術を受けて、痛い目にあうというのは自業自得な面もあります。週刊ポストの記事に意味があると僕が感じるのは、こういった危険な落とし穴を一般の人が理解することに繋がるからです」
※週刊ポスト2016年8月19・26日号