国内

『ポケモンGO』の社会現象まとめ by NEWSポストセブン

画像出典:『ポケモンGO』公式HP

 7月6日にアメリカでリリースされ、世界的大ヒットとなったスマートフォン向けゲーム『ポケモンGO』。同ゲームが社会に与えた影響について紹介する。(2016年9月10日更新)

日本でも7月22日のリリースと同時に話題沸騰

iPhoneレンタルの申し込みが殺到

『ポケモンGO』が7月22日、日本でもサービス開始となったが、バッテリー消費や通信速度制限が悩ましいという声もあがっている。iPhoneの出張修理サービスを展開するLife Support Lab株式会社は、『ポケモンGO』専用のiPhone 5sを月額1480円でレンタルする「iSharing ポケモンGO専用プラン」サービスを開始。この専用プランが発表されると、わずか3日間で1000件に迫るレンタル申し込みがあった。

レンタルiPhoneで『ポケモンGO』

小中学生のスマホ普及率向上か

 このゲームは、今のところアプリがダウンロードできてGPS機能を持つスマートフォンなどの端末でないと遊べない。ポケモンをきっかけに、子どものスマートフォン購入に踏み切る親が増えるかもしれない。「まだスマホを持っていない人が比較的多いのは、お年寄りと子どもです。携帯を買うときゲームを理由に子どもがスマホを願っても、ポケモンなら親世代も遊んだゲームだから、聞き入れやすいのではと期待しています」(家電量販店販売員)

孫と一緒にプレーするためにスマホを買うシニアも

 7月下旬の平日の夕方、東京の新宿御苑。ざっと数えても100人以上が夢中になってスマホの画面をなぞっている。若者に混じるシニアの姿も少なくなかった。小学3年生の孫を連れていた61歳男性もえびす顔。「孫がどうしても『ポケモンGO』がやりたいというので、ガラケーからスマホに買い替えました。孫の付き合いできたんだけど、ポケモンをたくさん捕まえることができて、私のほうも楽しくなっちゃってね。スタスタ歩き回ってたら、孫のほうが先に疲れちゃった(苦笑)」

孫と一緒にやりたいという高齢者も

1日1時間のプレイで厚労省の目標歩数を達成可

 ポケモンを探し歩くことは、健康にも大きな効果がありそうだ。「厚労省は男性では1日9000歩、女性で8500歩を目標にしているが、実態は男性7043歩、女性6015歩といわれています」(山野医療専門学校副校長の中原英臣・医師)。1日1時間程度のプレイでこの目標は達成できる。また、指先を動かすことで認知症の予防にもなると話題だ。

『ポケモンGO』は健康にも効果アリ

株式市場で「ポケモノミクス」

7月のリリースと同時に任天堂の株価が急騰

『ポケモンGO』現象の影響を大きく受けているのが、共同開発した任天堂株だ。社会現象と化した海外での爆発的なヒットを受けて、6月28日の年初来安値1万3360円から7月19日には年初来高値となる3万2700円まで一気に急騰。関連銘柄もこぞって上昇し、市場では「ポケモノミクス」なる造語まで誕生した。

「ポケモノミクス」なる造語まで誕生

任天堂が東証の主要225銘柄に選ばれる可能性も

 その勢いから「今や日本株を左右するのはアベノミクスよりもポケモノミクス」(市場関係者)との声も上がる中、市場関係者の間で期待されているのが、任天堂株の日経平均株価構成銘柄への採用である。「日経平均225銘柄は毎年10月の第1営業日(今年は10月3日)に『定期見直し』が実施され、構成銘柄の入れ替えが行なわれます。任天堂が採用される可能性はある」(カブ知恵代表・藤井英敏さん)

任天堂 収益限定は本当か?

 ポケモンGOの開発主体は、あくまで米グーグルから独立した米ゲーム企業の「ナイアンティック」社と「ポケモン」社。ポケモンは任天堂が32%出資する関連会社ではあるが、任天堂がポケモンGOで手にする収益は、開発運営協力費やキャラクターのライセンス料の一部に過ぎない」(ゲーム業界関係者)。しかし、この構図をもってして、任天堂の業績拡大も限定的だと考えるのは早計だ。「任天堂はナイアンティック社にも出資をしていますし、仮に同社が上場でもするようなことになれば、間接的に任天堂の企業価値は増大するでしょう」(エース経済研究所アナリスト・安田秀樹さん)

ポケモンGOビジネスは限りない可能性を秘めている

ポケモンGOビジネスは限りない可能性を秘めている『ポケモンGO』ビジネスは限りない可能性を秘めている

マクドナルドが「ポケストップ」になるなど、絶大な「集客ツール」

「今回、国内配信にあたり、マクドナルドと提携して店舗を『ポケストップ』や『ジム(対戦したりする場所)』に設定。全国の店舗に多くのユーザーが群がる事態となっているように、ポケモンGOは絶大な“集客ツール”として利用できます。今後、日本でも任天堂が主体となって広く薄く広告費を集めるようなビジネスモデルが完成すれば、収益は莫大に膨れ上がる可能性があります」(エース経済研究所アナリスト・安田秀樹さん)

ポケストップは『ポケモンGO』のアイテムを入手できるスポット

著名人の間でも話題に

さとう珠緒、尾木ママ、勝間和代らが語るポケモンGOの魅力

『ポケモンGO』にハマった有名人たちに、その魅力を聞いた。「私は最寄り駅からポケストップで止まりながら帰るのですが、今まで近所にあっても知らなかった区の碑とか近所の神社や史跡をよく見るようになりました」(経済評論家・勝間和代さん)。 「話題になっていたので始めてみたら最初にピカチュウが出てきて、びっくり。実際、自分が歩いているところにポケモンが出没するのも面白くてハマりました。みんなで情報交換できるのがいいですよね」(タレント・さとう珠緒さん)

知らない女性と『ポケモンGO』の話で盛り上がったというさとう珠緒

『シン・ゴジラ』長谷川博己がポケモンGOに言及し会場沸く

 映画『シン・ゴジラ』(7月29日公開)のワールドプレミアレッドカーペットに、長谷川博己(39才)らキャスト陣が登場した(7月25日)。長谷川は「ポケットに入るモンスターを追いかけるのもいいけど史上最長の118.5mのモンスターも追いかけましょう」と流行中の『ポケモンGO』にちなんでコメントし、沸かせた。

『ポケモンGO』に言及した長谷川博己

142種類コンプリートの成田童夢 「レベル20までは無課金」

「コンプリートして以降、全く連絡を取り合っていなかった知り合いから『あのポケモン、どこにいるの?』って連絡が来るようになって。ここまでの反響は五輪以来かも(笑い)」。そう語るのは、成田童夢(30才)。2006年トリノ五輪スノーボードハーフパイプ日本代表選手で、現在は声優やアニメソングDJなど、オタク系マルチタレントとして活躍中だ。8月17日、成田が『ポケモンGO』の日本で入手可能な142種類をコンプリートしたとブログで報告し、話題となっている。

日本国内での『ポケモンGO』をコンプした成田童夢

関連記事

トピックス

国民民主党から参院選比例代表に立候補することに関して記者会見する山尾志桜里元衆院議員。自身の疑惑などについても釈明した(時事通信フォト)
《国民民主党の支持率急落》山尾志桜里氏の公認取り消し騒動で露呈した玉木雄一郎代表の「キョロ充」ぷり 公認候補には「汚物まみれの4人衆」との酷評も出る
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン