ビジネス

節税効果の確定拠出年金 老後資金として552万円用意可能

「確定拠出年金」には節税効果も

 節税ができる上、老後の資金作りにもなる「確定拠出年金」。だが、厚労省によれば加入者はまだ22万人ほどとわずか。なぜなら、まだよく知られていないから。仕組みを知って、一歩先行く“貯金上級者”になろう!

 確定拠出年金の節税効果を実際に計算してみたところ、年収127万円のパート主婦の場合、月2万円ずつ掛けることで、年間3万6000円を節税だけで取り戻せ、20年間ではなんと、72万円もお得になることが判明!

 マネーコンサルタントの頼藤太希さんはこう語る。

「しかも、20年間の掛け金の総額は480万円になります。運用利益がゼロだとしても、480万円分の貯金ができた上、節税効果だけで72万円分、つまり15%の利益(手数料など運用コストは考慮しない)を出せたのと同じ効果が得られます」

 初心者が投資で15%もの利益を上げるのは相当難しいし、リスクが高いけど、この方法ならノーリスク。節税できた分をきちんと貯めておけば、老後資金として合計552万円も用意できちゃうんです。

 ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんはこう解説する。

「ただし、パートでも年収を100万円以下(住民税は100万円、所得税は103万円を超えると発生)に抑えている人や収入のない専業主婦の場合、もともと税金を払っていないので、掛け金を払っても、戻ってくるお金はありません。その場合は節税メリットがないだけでなく、手数料がかかってくるので、損してしまう可能性も」

 つまり、専業主婦と年収100万円以下のパート主婦は節税メリットはなし。運用中と将来受け取る時の非課税だけがメリットってことね。

 確定拠出年金の節税効果は、世帯ではなく“個人の収入”ごとなので、妻と夫で入れば、Wでお得なんだって!

「会社員の所得税率は10%の場合が多く、年間24万円の掛け金で、年4万8000円戻ります」(前出・頼藤さん)

 例えば、パート主婦と会社員夫でそれぞれ、月2万円ずつ20年掛ければ、合計168万円もお得。

 それだけ余計に税金を払ってるってことなのよね。税金って高い…と改めて実感。どこかの政治家に無駄遣いされるぐらいなら、返してもらえるものは取り戻さなきゃね。

取材・文■大上ミカ(生活マネーウオッチャー)

※女性セブン2016年10月20日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン