国内

子供に多い不慮の交通事故死 車の近くで保護者は手を離すな

子供の交通事故死はどう防ぐ?

『平成25年人口動態統計』によれば、不慮の事故のなかで、交通事故によって命を落とすケースが、1~4才、5~9才の年齢ではトップとなっている。

 9月21日午後4時15分頃、松野祐貴さん(仮名、39才)と妻・光子さん(仮名)の長女・のぞみちゃん(仮名、享年1才9か月)が、自宅からわずか400mの場所にある愛知県岡崎市内の複合施設の駐車場内で、光子さんの友人、瀬川千香さん(仮名、36才)が運転する車に、光子さんの目の前ではねられて息を引き取った。

 危機管理アドバイザーの国崎信江さんが言う。

「今回の事故は本当に痛ましいですが、稀有なケースではありません。車を降りた直後に子供は交通事故に遭いやすいのです。また都市部より地方では車が生活する上で欠かせない足となっているので、日常的に使う機会が多く、危機感が低くなると考えられます。

 今回の事故の被害者と加害者のように、家族や近しい関係にある人の場合、互いに子供を見てくれているだろうなどと過信して、双方とも安全確認を怠ってしまう傾向があります。

 一方で、特に小学校に上がる前の小さな子供は大人の予測がつかないような行動を取ります。3秒、目を離すと子供は迷子になるといわれていますが、それくらい子供はパッと動きます。ですから車から降りる場合は、どんな場合も保護者が先に降りて、それから小さな子供を降ろす。子供を先に降ろすと危険だという意識を、皆さん、もっと持つべきです」(国崎さん)

 そして車の近くでは、保護者は決して子供の手を離してはいけない。

「例えば自宅近くでは警戒心が薄れたり、注意力が低下します。それは子供も保護者も同じです。それまで保護者は手をつないでいたのに、家が見えたとたん子供が走り出して手を離してしまうことがありますが、これが非常に危険。交通量が少ない場所でも、自転車とぶつかる可能性もあります。何が起きるかわからないので、油断は大敵。玄関の内側まで手をつなぐという意識でいることが大事なんです。

 どうしても手をつなげない時は声かけを徹底してください。“危ないからね”“注意してね”という抽象的な言い方だけでは伝わりません。“○○ちゃん、車が動いて危ないから、ママから離れないで”ってきちんと呼びかけることが大事です。しつこいくらい慎重に安全確認をすべきです」(国崎さん)

 のぞみちゃんを轢いた瀬川さんはその場で現行犯逮捕された。容疑は過失運転傷害罪。ある目撃者が証言する。

「ものすごいパニック状態でしたから、見ていた人たちは、このまま自殺しちゃうんじゃないかなって心配になったくらいで…。加害者女性にも子供がいたとも聞きましたし、子供支援のサークルをやっていたそうですから、その絶望は想像以上のものですよね。

 被害者のお母さんも自分を責め続けてしまうでしょうね、どうして自分が一緒にいながらって…。ある意味、ふたりがともに被害者で、ともに加害者。かわいそうで、かわいそうで…。彼女たちの声が今も耳に残っています」

※女性セブン2016年10月20日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

米倉涼子が書類送検されたことがわかった
《5か月ぶりの表舞台直前で》米倉涼子、ギリギリまで調整も…主演映画の試写会前日に“書類送検”報道 出席が見送られていた
NEWSポストセブン
天皇皇后、愛子さま
《溜席の着物美人が2日連続で初場所に登場》6年ぶりの天覧相撲に感じた厳粛さを語る 力士のみならず観客も集中し、「弓取り式が終わるまで帰る人がいなかった」
NEWSポストセブン
アメリカのトランプ大統領と、グリーンランド連帯の最前線に立つ41歳女性・市民団体代表(左/EPA=時事、右/Instagramより)
〈国家が消されるかも…〉グリーンランド連帯の最前線に立つ41歳女性・市民団体代表からのメッセージ “トランプによる併合”への恐怖「これは外交交渉ではない」
NEWSポストセブン
肺がんのため亡くなったフリーアナウンサーの久米宏さん(時事通信フォト)
《キー局に就職した有名アナも》久米宏さんに憧れて男性アナウンサーを目指した人たち 爆笑問題・田中はTBSラジオでのバイト時代に「久米宏さんになりたかった」
NEWSポストセブン
米倉涼子が書類送検されたことがわかった
《ゲッソリ痩せた姿で取調室に通う日々》米倉涼子が麻薬取締法違反で書類送検、昨年末に“捜査終了”の匂わせ 元日にはファンに「ありがとう」と発信
NEWSポストセブン
 相撲観戦のため、国技館へ訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2026年1月18日、撮影/JMPA)
「美しすぎて語彙力消失した」6年ぶりの天覧相撲 雅子さまは薄紫の着物、愛子さまは桜色の振袖姿でご観戦
NEWSポストセブン
次期衆院選への不出馬を表明する自民党の菅義偉元首相(時事通信フォト)
《一体今は何キロなのか…》菅義偉元首相が引退を表明「健康状態は全く問題ない」断言から1年足らずでの決断 かつて周囲を驚かせた“10キロ以上の激ヤセ”
NEWSポストセブン
“メンタルの強さ”も際立つ都玲華(Getty Images)
《30歳差コーチと禁断愛報道》女子プロゴルフ・都玲華、“スキャンダルの先輩”トリプルボギー不倫の先輩3人とセミナー同席 際立った“メンタルの強さ”
週刊ポスト
相撲観戦のため、国技館へ訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2026年1月18日、撮影/JMPA)
《周囲の席には宮内庁関係者がビッチリ》愛子さま、特別な一着で「天覧相撲」にサプライズ登場…ピンクの振袖姿は“ひときわ華やか”な装い
NEWSポストセブン
女優のジェニファー・ローレンス(dpa/時事通信フォト)
<自撮りヌード流出の被害も……>アメリカ人女優が『ゴールデン・グローブ賞』で「ほぼ裸!」ドレス姿に周囲が騒然
NEWSポストセブン
次期衆院選への不出馬を表明する自民党の菅義偉元首相(時事通信フォト)
「菅さんに話しても、もうほとんど反応ない」菅義偉元首相が政界引退…霞が関を支配した“恐怖の官房長官”の容態とは《叩き上げ政治家の剛腕秘話》
NEWSポストセブン
ボニー・ブルーがマンU主将から「発散させてくれ」に逆オファーか(左/EPA=時事、右/DPPI via AFP)
「12時間で1057人と行為」英・金髪インフルエンサーに「発散させてくれ…」ハッキング被害にあったマンU・主将アカウントが名指し投稿して現地SNSが騒然
NEWSポストセブン