神戸人にも熱狂的な阪神ファンが多いが、ここでも神戸人は大阪人との区別をつけたがる。

「『阪神タイガースは神戸が支えとう!』と、まるで自分たちだけのチームかのように主張してくる。阪神の選手は大阪ではなく、神戸に住んでいる人が多いことや、阪神のニュースが満載のデイリースポーツやサンテレビの本社が神戸だということが根拠らしい」(大阪府・60歳男性)

 阪神OBの岡田彰布や川藤幸三らが、現役時代に「イチ、ニイ、サンガリア~♪」と歌って踊ったCMでブレイクした「サンガリアコーヒー」は、神戸市民のソウルドリンクである。が、「本社は大阪やし、もしかしてあれは大阪の飲み物なんかな……」(東灘区・56歳男性)と複雑な心境の神戸市民も存在する。

 ちなみに、熱狂的な阪神愛と比較して、パ・リーグのオリックスにはなぜか冷たい神戸市民が多い。阪神大震災時の「がんばろうKOBE」フィーバーを考えれば、意外である。

「阪急時代は西宮、イチローがいたブルーウェーブの頃は神戸が本拠地だったし必死に応援した。せやけど、球団統合でバファローズになって、しばらくして大阪ドームが本拠地になってからは“大阪の球団になってもうたなァ”という感じで……」(須磨区・63歳男性)

 その喪失感が、より神戸市民を阪神への偏愛に走らせるのかもしれない。

※週刊ポスト2016年11月4日号

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