国際情報

韓国経済の先行き暗い 最大輸出先・中国の「韓国離れ」

最大輸出先・中国の「韓国離れ」も

 韓国経済が苦境に陥っている。新型スマホ「ギャラクシーノート7」が発火事故を頻発させていることから製造中止に追い込まれたサムスンや、ストライキが相次ぐ現代自動車などの製造業だけでなく、韓国ロッテグループは、今年に入ってソウル中央地検が創業家に対する横領・背任疑惑の捜査に着手。ついに9月19日、重光昭夫・現会長が在宅起訴されるに至った。創業者の武雄氏、そして昭夫氏の兄の宏之氏らも同日に起訴され、一連の捜査で創業家5人が起訴されるという前代未聞の事態となった。

 ロッテは創業家のお家騒動が勃発し、まだ解決に至っていない。昨年1月、創業者の重光武雄氏が日本のロッテHDの副会長だった長男・宏之氏を解任したことに始まり、韓国事業を統括していた次男・昭夫氏は取締役を解任されるなど、親子間、兄弟間の争いが続いている。

 ロッテグループだけでなく、世界7位のコンテナ積載量を誇る海運最大手の韓進海運が経営破綻するなど、韓国を支えてきた巨大財閥系企業が、総崩れに陥っている。さらに先行きを暗くするのが、最大の輸出先である中国の「韓国離れ」だ。

 韓国の対中輸出は全体の25%に達する。ところが近年、中国は自前の産業育成に取り組んでいる。価格競争力で勝る中国企業は造船、鉄鋼、石油化学などの伝統的産業で世界シェアを伸ばし、今や韓国の競争相手となっている。

 お得意様にシェアを奪われる状況は、韓国経済の成長を支えた電機、自動車産業でも同様だ。

「3年前、中国のスマホ市場でトップだったサムスンは中国企業のシャオミなどに追い抜かれ、いまやトップ5にも入っていない。長安自動車や長城自動車に追い上げられた現代のシェアも低下した」(前出・韓国人ジャーナリスト)

 なぜ、韓国企業は苦境に陥ったのか。『週刊東京経済』元編集長の勝又壽良氏は、韓国企業の「強み」のなさを指摘する。

「元々、韓国企業の技術は日本の支援で培われたものです。例えば、サムスンは1980年代に日本人技術者を週末のソウルに呼び、高額のバイト料を払って技術を学んだ。

 彼らはウォン高にあぐらをかいて自前の技術開発や技術投資を怠り、今や韓国の主要産業で中国との技術差はなくなり、中国が韓国から製品を買う理由もなくなった。追い詰められた韓国はTPP参加に活路を見出そうとしているが、『売れるモノ』を持たない韓国に展望はない」

※週刊ポスト2016年11月4日号

関連記事

トピックス

WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《デートはカーシェアで》“セレブキャラ”「WEST.」中間淳太と林祐衣の〈庶民派ゴルフデート〉の一部始終「コンビニでアイスコーヒー」
NEWSポストセブン
犯行の理由は「〈あいつウザい〉などのメッセージに腹を立てたから」だという
「凛みたいな女はいない。可愛くて仕方ないんだ…」事件3週間前に“両手ナイフ男”が吐露した被害者・伊藤凛さん(26)への“異常な執着心”《ガールズバー店員2人刺殺》
NEWSポストセブン
Aさんは和久井被告の他にも1億円以上の返金を求められていたと弁護側が証言
【驚愕のLINE文面】「結婚するっていうのは?」「うるせぇ、脳内下半身野郎」キャバ嬢に1600万円を貢いだ和久井被告(52)と25歳被害女性が交わしていた“とんでもない暴言”【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《独特すぎるゴルフスイング写真》“愛すべきNo.1運動音痴”WEST.中間淳太のスイングに“ジャンボリお姉さん”林祐衣が思わず笑顔でスパルタ指導
NEWSポストセブン
食欲が落ちる夏にぴったり! キウイは“身近なスーパーフルーツ・キウイ”
《食欲が落ちる夏対策2025》“身近なスーパーフルーツ”キウイで「栄養」と「おいしさ」を気軽に足し算!【お手軽夏レシピも】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
「どうぞ!あなた嘘つきですね」法廷に響いた和久井被告(45)の“ブチギレ罵声”…「同じ目にあわせたい」メッタ刺しにされた25歳被害女性の“元夫”の言葉に示した「まさかの反応」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
遠野なぎこと愛猫の愁くん(インスタグラムより)
《寝室はリビングの奥に…》遠野なぎこが明かしていた「ソファでしか寝られない」「愛猫のためにカーテンを開ける生活」…関係者が明かした救急隊突入時の“愁くんの様子”
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)が犯行の理由としている”メッセージの内容”とはどんなものだったのか──
「『包丁持ってこい、ぶっ殺してやる!』と…」山下市郎容疑者が見せたガールズバー店員・伊藤凛さんへの”激しい憤り“と、“バー出禁事件”「キレて暴れて女の子に暴言」【浜松市2人刺殺】
NEWSポストセブン
目を合わせてラブラブな様子を見せる2人
《おへそが見える私服でデート》元ジャンボリお姉さん・林祐衣がWEST.中間淳太とのデートで見せた「腹筋バキバキスタイル」と、明かしていた「あたたかな家庭への憧れ」
NEWSポストセブン
先場所は東小結で6勝9敗と負け越した高安(時事通信フォト)
先場所6勝9敗の高安は「異例の小結残留」、優勝争いに絡んだ安青錦は「前頭筆頭どまり」…7月場所の“謎すぎる番付”を読み解く
週刊ポスト
アパートで”要注意人物”扱いだった山下市郎容疑者(41)。男が起こした”暴力沙汰”とは──
《オラオラB系服にビッシリ入れ墨 》「『オマエが避けろよ!』と首根っこを…」“トラブルメーカー”だった山下市郎容疑者が起こした“暴力トラブル”【浜松市ガールズバー店員刺殺事件】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《熱愛ツーショット》WEST.中間淳太(37)に“激バズダンスお姉さん”が向けた“恋するさわやか笑顔”「ほぼ同棲状態でもファンを気遣い時間差デート」
NEWSポストセブン