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2016.11.06 07:00  週刊ポスト

角居勝彦調教師、骨折より厄介な屈腱炎でGI馬引退を悲しむ

 リオンディーズの他にも、秋華賞で断然人気に推されると思われていたシンハライト(石坂厩舎)やオークス2着だったチェッキーノ(藤沢和厩舎)、角居厩舎では、ダービーに出走したヴァンキッシュランがやはり屈腱炎で1年ほどの休養を余儀なくされています。

 馬体のバランスに歪みがあると常に同じ側の脚に負担がかかり、再発のリスクも高まりますが、逆にバランスがいいと屈腱炎になりにくい。姿勢が良くて真っすぐ歩き、後ろから見ると前脚が後ろ脚に隠れて見えなくなるのが理想形です。ディープインパクトがそうでした。

 しかしカネヒキリのようにバランスに優れた馬でも、屈腱炎を克服すると今度は逆側の脚に同じ症状が出た例もあります。遺伝にも関係していて、お母さんの腱繊維のしなやかさが受け継がれるようです。

 馬に関する医学は相当に発達していますが、屈腱炎の予防は難しい。能力の高い馬は調教中に引っ掛かることが多く、前述のように屈腱炎へのリスクが大きくなる。時計は遅いわりにはいつもオーバーワークとなってしまう。このへんは人間が見極めてやらなければいけません。

 リオンディーズは、1つだけでもタイトル(フューチュリティS)をとれていてよかった。種牡馬としていい子を出してほしいと思います。

●すみい・かつひこ/1964年石川県生まれ。中尾謙太郎厩舎、松田国英厩舎の調教助手を経て2000年に調教師免許取得。2001年に開業、以後15年で中央GI勝利数23は歴代2位、現役では1位(2016年10月23日終了時点)。ヴィクトワールピサでドバイワールドカップ、シーザリオでアメリカンオークスを勝つなど海外でも活躍。引退馬のセカンドキャリア支援、障害者乗馬などにも尽力している。引退した管理馬はほかにカネヒキリ、ウオッカ、エピファネイア、サンビスタなど。

※週刊ポスト2016年11月11日号

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