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腰痛治療に有効 寝返りをうちやすくする4つのストレッチ

寝返りを打ちやすくなる「4つのストレッチ」

 腰痛に悩んでいる人は少なくないだろう。そんな人たちに朗報である。腰痛を「根治する」ための画期的な腰痛治療法を東大病院が発表したのだ。

 その研究によれば、腰痛で苦しむ患者にはある意外な共通点があった。それは「寝返りを打つ回数が少ない」ということだった。

 そもそも寝返りとは、「身体を回転させる全身運動」である。そのため寝返りを打つためには、腰だけでなく、胸から太腿までの筋肉の柔らかさが求められる。身体が固くなっている人は寝返りを打ち辛いのだという。

 東大病院が発表した論文には、その問題を解決する方法も紹介されていた。腰痛解消のために考案された「4つのストレッチ」だ。イラストで示した通り、これらのストレッチは全て横になった体勢で行なう。

(1)腰をねじる
 仰向けの状態で、腰をねじる。片方の手で膝を押さえ、もう片方の手は真っ直ぐ伸ばして頭の上方に置いた状態にする。肩やひざが床につかなくても無理をしなくていい。片方の足を終えたら反対の足でも行なう。

(2)ひじ立て+ひざ曲げ
 うつ伏せの状態からひじを立て、次にひざを曲げる。ひざを曲げるのが辛い場合、ひじを立てるだけでも良い。

(3)ひざ抱え
 背中を床につけたまま起こさず、片ひざずつ順番に抱え、最終的には両手の指を組んで両ひざを抱えた形にする。

(4)タオルで脚上げ
 仰向けの体勢で片ひざを立て、そのひざ小僧にタオルをかける。そこから今度はひざを浮かせてタオルを足の爪先にひっかける。あとはひざを真っ直ぐ伸ばして上にあげる。(1)と同様に反対の足でも行なう。

 それぞれ、形を作ったら、全身の力を抜き、6回深呼吸。(1)~(4)をそれぞれ3セットずつ順番に行なうのが理想だ。就寝中の寝返りを促すストレッチのため、寝る前に行なうことが大事なポイントだという。

 発表された論文の中では、「7~8割に効果がみられた」と記されている。このストレッチがもたらす効果について、16号整形外科院長の山田朱織医師はこう解説する。

「筋肉の血液循環が良くなり、関節の可動域の動きも改善できる。腰痛を招く悪循環を解消する可能性は十分にあると思います」

 思い当たるフシがある人は、この「4つのストレッチ」を試してみてほしい。

※週刊ポスト2016年11月25日号

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