安価で栄養たっぷり、家計にも体にも優しい食材として知られる「おから」。いろいろな料理にアレンジできるということでその万能性も愛される理由のひとつ。
たとえば、小麦粉の代わりにおからを使ったクッキーやドーナツなどは、昔からよく知られているアレンジ料理のひとつ。しかし、生おからを使う場合は、水分量に個体差があり、硬さがうまく調整できないのが難点でもある。管理栄養士の大石みどりさんは、こう説明する。
「パウダーになった乾燥おからは、粒子が均一になっているので、小麦粉と同じように使えて便利です。保水性が高いので、小麦粉だけを使うよりもしっとり仕上がります。通常のレシピのうち使用する小麦粉の20%くらいを乾燥おからにして作るとヘルシーで、おいしいですよ」
ただし、クッキーやパンなどに使用して焼き上げた場合、時間が経つと、やや硬めの食感になるので注意したい。
◆ふんわりボリュームが増す 乾燥おからのお好み焼き
「最近のお気に入りは、お好み焼きに乾燥おからを入れること。小麦粉やお好み焼き粉は一切使いません。キャベツなど具の分量は乾燥おからよりもやや多めに。キャベツから出てくる水分をしっかり保持したまま焼き上がるので、水っぽくならずにふわふわに。糖質やカロリーは低いのに、ホットケーキ並みの、分厚いお好み焼きが作れます」(大石さん)
◆パン粉代わりにも、おからパウダーが活躍
「レストランのコロッケや、カツレツなどに使われているパン粉は、とても粒子が細かく、口当たりがなめらかに感じられます。自宅で再現したいなら、市販のパン粉を使うより、乾燥おからがおすすめ。
普通のコロッケを作るのと同じようにして乾燥おからを衣にすると、全体にムラなく薄くつけられます。揚げ上がりの色もよく、サックリ仕上がります。中身の具材もじゃがいもを乾燥おからに替えると、より糖質が抑えられます」(豆腐マイスターの山口はるのさん)
市販の乾燥おからがない場合は、生おからで代用を。重さが1/3程度になるまでしっかり乾煎りして使えばOKだ。
※女性セブン2016年12月15日号