◆高級マンションを手放して……

 訴状によれば、2014年4月当時、國重氏はDさんら家族と暮らす都内の高級マンションに、もうひとつ部屋を借りており、その部屋にCさんが置いていた鞄やドライヤーを無断でDさんが廃棄。さらに翌5月には、Dさんが弁護士に依頼してCさんの本籍情報が入った住民票を取り寄せていたという。

 それに対して、Cさんが鞄の損害額として1万7000円、ドライヤーの損害額として3000円、住民票取得によるプライバシー侵害の慰謝料として138万円など、計154万円の賠償を求めたという争いである。

 被告となったDさんは準備書面で〈原告は過去から現在に至るまで訴外國重惇史氏と親密な男女交際をしている人物である〉と指摘し、鞄やドライヤーの廃棄について否認した。プライバシー侵害については、夫の不倫相手に対して法的措置を取るための〈正当な調査行為〉だったと主張している。Cさんはこう語った。

「現在、國重さんとは交際関係にありませんが、友人としての交流はあります。提訴に踏み切る前に國重さんに相談し、裁判が始まってからも経過報告をしています。原告側の証人として國重さんが陳述書を提出する予定もあります」

 Dさん側にも話を聞こうと代理人の弁護士に事実関係の確認を求めたが、「取材には一切応じられない」と回答した。

 2つの裁判の提訴はいずれも8月。著書の刊行を間近に控えながら、國重氏はこれらのトラブルを抱えていたということになる。

 國重氏を直撃するも「裁判についてはノーコメント。本の内容以外のことは答えられません」と言うのみだった。國重氏の友人が明かす。

「國重さんは本が出版された10月に自宅マンションを手放し、単身でワンルームマンションに引っ越している。最近の服装はいつも上から下までユニクロで、金銭的にも苦しそうでした。そんな中でも周囲には辛い表情を見せず、毅然と振る舞っていた」

 巨大銀行を救った“英雄”をもってしても、自身の人間関係のトラブルは解決し難いということか。『住友銀行秘史』には記されなかった秘部である。

※週刊ポスト2017年1月1・6日号

関連記事

トピックス

昭和館を訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年12月21日、撮影/JMPA)
天皇ご一家が戦後80年写真展へ 哀悼のお気持ちが伝わるグレーのリンクコーデ 愛子さまのジャケット着回しに「参考になる」の声も
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
《ジャンボ尾崎さん死去》伝説の“習志野ホワイトハウス豪邸”にランボルギーニ、名刀18振り、“ゴルフ界のスター”が貫いた規格外の美学
NEWSポストセブン
西東京の「親子4人死亡事件」に新展開が──(時事通信フォト)
《西東京市・親子4人心中》「奥さんは茶髪っぽい方で、美人なお母さん」「12月から配達が止まっていた」母親名義マンションのクローゼットから別の遺体……ナゾ深まる“だんらん家族”を襲った悲劇
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
1年時に8区の区間新記録を叩き出した大塚正美選手は、翌年は“花の2区”を走ると予想されていたが……(写真は1983年第59回大会で2区を走った大塚選手)
箱根駅伝で古豪・日体大を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈3〉元祖“山の大魔神”の記録に挑む5区への出走は「自ら志願した」
週刊ポスト
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
〈タバコに似ているとの声〉宮内庁が加湿器と回答したのに…秋篠宮さま“車内モクモク”騒動に相次ぐ指摘 ご一家で「体調不良」続いて“厳重な対策”か
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト
米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン