芸能

故・根津甚八さん うつ病を支えた妻とその親友・岡田美里

 昨年のNHK大河『真田丸』で注目された「真田十勇士」。その1人で、大坂夏の陣で真田幸村の影武者になり、壮絶な討ち死にをした忠臣の名を「根津甚八」という。その名をとって芸名にした俳優・根津甚八(本名・根津透)さんが2016年12月29日に亡くなった。69才だった。

「腎臓を悪くして数か月前に入院し、数日前からは肺炎が悪化していました」(一家の知人)

 大河ドラマ『黄金の日日』や黒澤映画『影武者』『乱』などでのキレのある演技、鋭い眼光が印象的な根津さんだったが、晩年は度重なる事故や病気と闘っていた。

 1995年に映画『三国志』のロケ中、頸椎を損傷し、椎間板症に。その後も2001年には右目の不調を発症。6度の手術を受けたが、そのせいで右目のまぶたが垂れ下がる「右目下直筋肥大」を患った。

「俳優業を続けることを不安がることから、うつ病を発症してしまった。しかもその治療半ばの2004年に人身事故を起こしてしまい、被害者が亡くなってしまう。2010年には“俳優引退”を発表し、人前に出る仕事はしなくなりました」(前出・知人)

 そうなったとき、根津家を支えたのは実業家に転身した15才年下の妻、仁香さんだった。ジュエリー・プロデューサーとしていくつものヒット商品を手がけるようになったのだ。その妻を支えていたのは岡田美里(55才)だ。

「岡田さんが堺正章さんと離婚したときにも仁香さんが相談にのっていたほどの親友。根津さんの病気が深刻なときには、岡田さんが親身になって相談にのっていました。岡田さんもビーズの輸入販売を行って成功を収めているし、同じ業界ということもあって、話が合うのでしょう」(前出・知人)

 長男の頑張りも、闘病中の根津さんの励みになった。

「2015年4月、有名私立大の医学部に入学しました。日本で最難関といわれる試験を突破し、見事に合格したんです」(前出・知人)

 息子が医学部に入学した時期は、根津さんにとって11年ぶりとなる映画への復帰作『GONIN サーガ』(2015年9月公開)に出演したときと重なる。

「『息子とおれの“春”が同時にやってきたよ』と嬉しそうに微笑んでいたのが、今でも忘れられません」(前出・知人)

 愛妻、そして愛息に看取られ、静かに旅立った。

※女性セブン2017年1月19日号

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン