国際情報

現在の少林寺 スマホでSNS、武術服を今風に着こなす武僧も

剣と少林棍で対練する2人の武僧

 中国・北京から南西へ800km。河南省登封市にある嵩山少林寺の僧は、禅・医(漢方)・武の三位一体を基本とし、1500年の伝統を誇る武術「少林拳」で心身の修行を続けている。

 嵩山少林寺の創建は496年。インドから渡来した達磨大師が9年間壁に向かい座禅を組んだこと(九年面壁)でも知られ、中国における禅発祥の地とされている。

 少林拳も達磨大師が僧侶たちに授けた心身鍛錬の秘法が発展したものと伝えられている(日本の少林寺拳法は別物)。後の唐の皇帝・李世民が群雄との戦いにおいて、少林寺の武僧たちの加勢によって勝利を収めたことへの褒賞として、少林寺の僧にのみ武術を行なうことを許した。

 歴史上、幾度となく弾圧を受けてきた少林寺だが、特に1966年の文化大革命では建物や仏像などを破壊され、存続も危ぶまれるほどの危機に陥った。しかし、1982年公開の映画『少林寺』が世界的に大ヒット。

 さらに1999年に釋永信が34歳の若さで30代目住職に就くと、「少林」「少林寺」を商標登録。世界各地での演武ショーやグッズ販売も展開して寺を立て直し、“宗教界のCEO”としてその経営手腕を国内外に轟かせた。

 現在では、外国からの入門者も増加し、アメリカやロシア、ドイツ、アフリカなど世界中から留学生を受け入れるほどの人気を博している。

 僧侶たちの生活に3年間密着し、立ち入り禁止エリアでの撮影も許された写真家の大串祥子氏は、その様子を写真集『少林寺 Men Behind the Scenes II』にまとめた。また、21日まで写真展『少林寺』が東京・銀座で開催中だ。

「聖地で武術を修めたいという目的で多くの若者が毎年入門しますが、2010年の上海万博で演武が披露されてから、爆発的に入門者が増えたといわれています。午前、午後、夜、と周辺の山や武道場で厳しい稽古にはげむ一方で、寺院内の学校で国語や英語、数学などの教育を受け、書道を習ったり、琴を弾いたり、英会話を独学で習得する文武両道の武僧もいます」

トピックス

ビエンチャン中高一貫校を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月19日、撮影/横田紋子)
《生徒たちと笑顔で交流》愛子さま、エレガントなセパレート風のワンピでラオスの学校を訪問 レース生地と爽やかなライトブルーで親しみやすい印象に
NEWSポストセブン
鳥取の美少女として注目され、高校時代にグラビアデビューを果たした白濱美兎
【名づけ親は地元新聞社】「全鳥取県民の妹」と呼ばれるグラドル白濱美兎 あふれ出る地元愛と東京で気づいた「県民性の違い」
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
『ルポ失踪 逃げた人間はどのような人生を送っているのか?』(星海社新書)を9月に上梓したルポライターの松本祐貴氏
『ルポ失踪』著者が明かす「失踪」に魅力を感じた理由 取材を通じて「人生をやり直そうとするエネルギーのすごさに驚かされた」と語る 辛い時は「逃げることも選択肢」と説く
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン