ライフ

中性脂肪15%減 NASAが発見した「耳石」アンチエイジング

座りっぱなしは健康に悪い(写真:アフロ)

 人類は老化を止められるかもしれない。そのメカニズムを発見したのはNASA(米航空宇宙局)。一体、どのようなものなのか。

 宇宙では地球上よりもはるかに早いスピードで老化が進む。JAXA(宇宙航空研究開発機構)によると、宇宙飛行士の骨密度は、骨粗鬆症患者の10倍早く減少し、骨折や血中に溶け出したカルシウムによる尿路結石のリスクが高くなる。

 また、宇宙ではふくらはぎの筋肉が毎日約1%ずつ細くなるが、この減少量は、地上にいる高齢者の筋萎縮の半年分に相当する。

 急激な老化への対策はNASAの長年の課題だった。そして研究の結果、ついにその原因をつきとめたという。それを踏まえた対策を取れば、老化を遅らせることができる。ポイントは「耳石」だ。

 耳石とは、耳の奥にある極小の粒のこと。耳石が重力で引っ張られて移動すると、人間は体の傾きを感知する。耳石は「三半規管」と並び平衡感覚の基盤となり、「平衡石」とも呼ばれる。

 NASAエイムズ研究所の元研究員で、東邦大学医学部客員教授の三井石根医師が「耳石と老化の関係」を解説する。

「重力のある地上では、姿勢を維持するために腹筋、背筋などの『抗重力筋』が常時働いており、耳石が動いて体の傾きを感知したら、足を一歩前に出して踏ん張るなど、筋肉が反射的に動いて姿勢を維持します。ところが、無重力では耳石が浮いたままで動かないため、骨や筋肉が使われず急速に萎縮して衰えていきます」

 医学博士の村上一裕氏も耳石が動かないことのリスクを指摘する。

「耳石が働かないと骨や筋肉だけでなく、自律神経や心臓の動き、コレステロールの代謝など、人体の様々な部分に影響します。無重力で人体が老化するのは、老化を防ぐ“若返りスイッチ”の耳石が活発に働かないことが大きな要因です」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン