国際情報

遠くない未来に米国民全員がトランプ敵視すると落合信彦氏

世界は弱肉強食のジャングルに AP/AFLO

 大統領選挙中から繰り返し移民やイスラム教徒を敵視する発言を繰り返していたドナルド・トランプ氏は、常に命を狙われ暗殺の危険にさらされていると作家の落合信彦氏は指摘している。だが、敵はトランプ氏が考える外側だけにあるのではない。身内も油断ならないのだと、落合氏が解説する。

 * * *
 警備当局や軍・情報機関は、表向き「大統領を守る」姿勢を見せている。それは当然のことだ。

 しかし、軍や情報機関が、時に最高司令官である大統領に牙を剥く時がある。そうなると一気にトランプの命は危機に晒される。

 前例がある。

 1963年のジョン・F・ケネディ暗殺事件だ。詳しくは私の著書『2039年の真実』に記したが、あの事件の真相はヴェトナム戦争への派兵に反対していたケネディに対し、CIAやペンタゴン、軍需産業が構成していた「軍産複合体」が起こした事件だった。

 彼らは、ヴェトナム戦争の戦線拡大を目論んでいた。戦争で儲ける軍産複合体にとって、ヴェトナム戦争の拡大に否定的なケネディは邪魔だったわけである。CIAは、自らの利権を守るためなら、大統領にさえも銃口を向けるのだ。

 トランプは国防長官に軍の元司令官を据え、将軍たちとの関係も今のところ良好とされる。軍との密接な関係から、前号で指摘した通り、ソ連崩壊とともに20年以上にわたって姿を消していた軍産複合体が復活する可能性さえある。

 しかし、あっという間に方針を変えるトランプのことだ。国民の歓心を買うために「国防予算を大幅に減らしてその分、減税する」などと言い出せば、一瞬にして軍産複合体を敵に回すことになる。そうなると、いくら厳重な警備をしていても「大統領暗殺」は防ぎきれないだろう。

 狙われる可能性が高いのはアメリカの暴言大統領だけではない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン