「窓口で怒鳴られることはしょっちゅうです。精神的な障害を抱えているかたが自らをコントロールできず、感情をあらわにするケースも多い。制度に納得がいかず、『もっとお金が出るはずだ!』と責められることもあります。直接的な暴力こそありませんが、身の危険を感じることは多いです」
小田原市の男性職員Cさんは、訪問先で遭遇した出来事が忘れられない。
「受給者と連絡が取れなくなったのでCWの家庭訪問に同行したら、布団の中で仰向けに倒れて亡くなっていました。テレビがつけっ放しだったので、心筋梗塞などで突然死したのだと思います。傷病が理由で保護を受ける高齢者はとても多く、現場のCWは平均で年1度はこうした場面に出くわしているはずです」
小田原市で生活保護にかかわる管理職の1人は業務の実態をこう打ち明けた。
「生活保護の現場は常に危険と隣り合わせで、“大変な職場だ”とすべての職員が思っています。小田原市は5年が人事異動の目安ですが、希望を募ると生活支援課の全員が『異動したい』と言います。異動してきた直後は『頑張ります』と殊勝に語っていた職員も、何年かすると例外なく異動を希望する。心を病んで休職する者もいます」
※女性セブン2017年2月16日号