スポーツ

スポーツ紙巨人担当記者「ブラック職場」とボヤく鉄の掟

”鉄の掟”に担当記者は四苦八苦

 2月1日からプロ野球キャンプが解禁され、連日のようにキャンプ報道が新聞紙面やスポーツニュースを飾っている。中でも注目度が高く、記事も多いとなれば巨人担当が“花形”かと思いきや、「全然そんなことはない」とボヤくのはあるスポーツ紙の巨人担当記者だ。

「現場はとにかくやりづらい。他球団にない“鉄の掟”がいくつもあるんです」

 たとえば集合時間だ。「ジャイアンツタイム」と呼ばれる独特の慣習があり、チーム練習の集合時間が朝9時半だとすると、選手は全員、9時にその場に揃っていなくてはならない。もちろん、担当記者もそれに倣うかたちになる。

「他球団から配置換えで来た記者は必ず、この『30分前集合』に戸惑います。ちなみに報知の“G小僧”(巨人担当の新米の下っ端のこと)は、9時半開始の予定なら8時前にはグラウンドに着いている。球場には誰もいないが、やって来るスタッフや選手に“おはようございます!”と挨拶してお出迎えするよう先輩記者から指導されている」(同前)

 また、「常に紳士たれ」がモットーの巨人では、選手に「ヒゲ、茶髪禁止」といった不文律があることで知られているが、やはり記者にも同じことが課される。

「ちょっとヒゲを剃り忘れただけで、球団職員から注意されます。取材時にジャケット、襟付きシャツ、スラックス着用という“ドレスコード”もある。他球団ではGパンでも何もいわれないが、巨人は流行りのアンクル丈のパンツをはいているだけで“丈が短いね”とチクリといわれたりしますから」(同前)

 それでいて細かいイベントまで取材に行かなくてはならないので、拘束時間は長い。

「特にキャンプ中は早朝の散歩から夜間練習まで、とにかくついて回るから、“ブラック職場”です。多くの記者の間では今や巨人担当は“やりたくない仕事”ですよ」(同前)

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