しかも巨人の選手はとにかく口が重い。「他のチームなら声をかけると話に応じてくれるのに、巨人の選手は素通りがほとんど。足を止めてくれるのは移籍組くらい」(別の担当記者)という。中でもメインの取材対象、就任2年目を迎えた高橋由伸監督がとにかく寡黙。
「監督は選手と違って囲み取材に応じてくれるが、前任の原(辰徳)監督と違って選手の名前を挙げて個別に感想を話すことをことさら避ける。記事にしづらいことこの上ない」(同前)
ヤクルト、阪神などを指揮した名将・野村克也氏は、選手への評価を敢えて記者に話し、記事にさせるかたちで本人に伝えようとしていた。そのため、選手たちは競って監督の発言が載った記事を読み漁ったというが、高橋・巨人ではだいぶ様相が違うようだ。
そうしたなかで話題になったのが、昨年末に放送された、高橋監督が長嶋茂雄、王貞治両氏と共演したテレビ番組だった。大先輩のONから「もっと喜怒哀楽を表に出してもいい」とハッパをかけられる高橋監督を見て、「番記者の間では“よくぞいってくれた”と大好評だった」(前出のスポーツ紙巨人担当)という。
※週刊ポスト2017年2月17日号