国内

激変する宗教界 自民党と懇意の韓国のキリスト教系新宗教も

多くの保守系の政治家が参拝する靖國神社

 信者数が減り続けているとはいえ、いまも絶大な影響力と存在感を示す宗教界。いま、安倍政権の誕生で、その宗教界に地殻変動が起きている。宗教界のなかでも安倍政権寄りとされる宗教を紹介する。

【神社本庁】
代表:北白川道久統理
創立:1946年
加盟神社数:7.9万社
本部所在地:東京都渋谷区
全国の神社の統括組織。伊勢神宮を信仰の中心・根本とあおぎ、天皇・皇室崇拝を重視。政治姿勢は明確に保守で、関係団体「神道政治連盟」は改憲や総理大臣の靖國参拝を主張。協調する国会議員は自民党を中心に約300人。

【靖國神社】
代表:徳川康久宮司
創立:1869年
所在地:東京都千代田区
戊辰戦争の戦没者の霊を祀るために造った東京招魂社が前身。戦前は軍部が管理。現在は神社本庁の傘下にない単立の宗教法人。8月15日には多くの保守系の政治家が参拝する。

【霊友会】
代表:末吉将祠会長
創立:1930年
信者数:134万人
本部所在地:東京都港区
法華系の新宗教団体だが皇室崇拝や靖國神社参拝の重要性を主張。石原慎太郎・元東京都知事は信者であり、石原氏の強大な票田として機能し続けた。

【天理教】
代表:中山善司真柱
創立:1838年
信者数:116万人
本部所在地:奈良県天理市
教祖の故・中山みき氏は病気治しなどの能力を持った霊能者で、奈良県を中心に強固な教勢を誇る。高市早苗総務相など、自民党の有力政治家とも協調関係を築いている。

【世界救世教】
代表:岡田陽一教主
創立:1935年
信者数:83.5万人
本部所在地:静岡県熱海市
手かざしによる「浄霊」で人間の病気治しなどを行う教団として発展。保守寄りの政治姿勢を持ち、選挙時に自民党候補を応援することも。

【真如苑】
代表:伊藤真聰苑主
創立:1936年
信者数:92.2万人
本部所在地:東京都立川市
真言宗系新宗教。目立つ政治運動は行っていないが、本部のある東京・多摩地区の地方選では自民党候補を応援しているとされる。

【世界平和統一家庭連合(旧・統一教会)】
代表:徳野英治会長(日本法人)
創立:1954年
信者数:60万人
本部所在地:東京都渋谷区
文鮮明氏が創始した韓国のキリスト教系新宗教。当初は北朝鮮を敵視する反共宗教で、日本法人は自民党の政治家とも懇意だった。しかし近年はやや距離をとりつつある。

【創価学会】
代表:原田稔会長
創立:1930年
信者数:827万世帯
本部所在地:東京都新宿区
日蓮正宗の流れをくむ日本最大の新宗教団体。教団のカリスマ・池田大作名誉会長は長年、反戦平和、憲法9条擁護を訴えてきた。1999年以来、公明党は自民党と連立。安保法案などを巡って党と教団の間にすきま風が吹く。

●監修/小川寛大(季刊「宗教問題」編集長)

※信者数など各種データは宗教年鑑(平成27年度版)や公表資料をもとに小誌作成。

※SAPIO2017年3月号

トピックス

復帰会見をおこなった美川憲一
《車イス姿でリハビリに励み…》歌手・美川憲一、直近で個人事務所の役員に招き入れていた「2人の男性」復帰会見で“終活”にも言及して
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
公設秘書給与ピンハネ疑惑の維新・遠藤敬首相補佐官に“新たな疑惑” 秘書の実家の飲食店で「政治資金会食」、高額な上納寄附の“ご褒美”か
週刊ポスト
高市早苗首相(時事通信フォト)
高市早苗首相の「官僚不信」と霞が関の警戒 総務大臣時代の次官更迭での「キツネ憑きのようで怖かった」の逸話から囁かれる懸念
週刊ポスト
男気を発揮している松岡昌宏
《国分騒動に新展開》日テレが急転、怒りの松岡昌宏に謝罪 反感や逆風を避けるための対応か、臨床心理士が注目した“情報の発信者”
NEWSポストセブン
水原受刑者のドラマ化が決定した
《水原一平ドラマ化》決定した“ワイスピ監督”はインスタに「大谷応援投稿の過去」…大谷翔平サイドが恐れる「実名での映像化」と「日本配信の可能性」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
モンゴル訪問時の写真をご覧になる天皇皇后両陛下(写真/宮内庁提供 ) 
【祝・62才】皇后・雅子さま、幸せあふれる誕生日 ご家族と愛犬が揃った記念写真ほか、気品に満ちたお姿で振り返るバースデー 
女性セブン
村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
《型落ちレクサスと中古ブランドを自慢》トクリュウ指示役・村上迦楼羅(かるら)容疑者の悪事のルーツは「改造バイクに万引き、未成年飲酒…十数人の不良グループ」
NEWSポストセブン
現在は三児の母となり、昨年、8年ぶりに芸能活動に本格復帰した加藤あい
《現在は3児の母》加藤あいが振り返る「めまぐるしかった」CM女王時代 海外生活を経験して気付いた日本の魅力「子育てしやすい良い国です」ようやく手に入れた“心の余裕”
週刊ポスト
熊本県警本部(写真左:時事通信)と林信彦容疑者(53)が勤めていた幼稚園(写真右)
《親族が悲嘆「もう耐えられないんです」》女児へのわいせつ行為で逮捕のベテラン保育士・林信彦容疑者(53)は“2児の父”だった
NEWSポストセブン
リクルート社内の“不正”を告発した社員は解雇後、SNS上で誹謗中傷がやまない状況に
リクルートの“サクラ行為”内部告発者がSNSで誹謗中傷の被害 嫌がらせ投稿の発信源を情報開示した結果は“リクルートが契約する電話番号” 同社の責任が問われる可能性を弁護士が解説
週刊ポスト
上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン