さらに、小池氏は森喜朗東京五輪競技大会組織委員会会長(79才)とも真っ向勝負。当初の約7000億円から約3兆円にまで膨らんだ東京五輪の開催費用に切り込み、建設費用を全体で約400億円削減した。
石原氏、内田氏、森氏──「男性的権力者の典型」といわれる3人と小池氏は対峙してきた。政治ジャーナリストは指摘する。
「同じ政治家でもあまりの畏怖から何も言えなかった人が多かった3人の相手に対し、小池さんだけが果敢に立ち向かい、今にもガラスをぶち破ろうとしている。もちろんパフォーマンスの側面もありますが、出馬会見での“崖から飛び降りる覚悟で挑戦したい”という言葉に嘘はない」
小池氏の知人は「ファイティングスピリットの源流は2013年9月に他界した母・恵美子さん(享年88)にある」という。
「もう40年も前の話になりますが、彼女がエジプト・カイロ大学に留学するのを後押ししたのがお母さんでした。当時は、エジプトに日本人が渡るのは珍しい時代で、しかも女性。エジプトで働いた経験もある小池さんのお父さんもさすがに反対した。ただ、お母さんだけは“女なんだからこそ冒険しなさい”と背中を押してくれたそうです。その後お母さんは、小池さんの留学先で食べたすき焼きの味に不満で、“カイロで本物の日本食を提供する”と言い出し、20年もカイロで和食店を切り盛りしました。小池さんの新たな挑戦に飛び込んでいく姿勢は、お母さん譲りなのかもしれません」
※女性セブン2017年2月23日号